中国女子初の世界記録保持者──鄭鳳栄
鄭鳳栄は山東省済南出身。幼い頃父親を亡くしたため、タバコ工場で働く母親に女手1つで育てられた。その強靭な精神力は子ども時代の貧しい生活で鍛えあげられた。1952年、14歳の時、山東省女子走り高跳びチャンピオンとなり、その2年後の全国陸上競技会で中国記録を更新した。
1957年にベルリンで開催された国際陸上競技大会では、1メートル72を記録し、金メダルを獲得した。これ以降、中国は陸上競技で世界トップクラスに名を連ね、世界記録更新の可能性を持つ選手を有するようになった。
さらに、北京で行われた陸上競技大会で、1メートル77をクリアし、米国のミルドレッドマクダニエルが持っていた1メートル76の世界記録を更新した。鄭鳳栄は中国女子選手として初めて世界記録を更新し、1936年以降陸上競技におけるアジア初の世界記録保持者となった。
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