新型インフルエンザの感染者が急増するなか、中国は予防対策を徐々に調整している。コミュニティでの大流行や本土での感染者が急増する前に、長期有効で持続可能な予防体系を構築する方針だ。
衛生部の専門家が作成した「コミュニティにおける新型インフルエンザ大流行抑制作業方案(試行)」では、一旦コミュニティで新型インフルエンザが流行した場合、人の流動を制限したり、娯楽施設の営業を停止したり、大きな集会を取り消し或いは延期したり、学校や託児所などを休校にしたりする措置を講じることを規定。
中国疾病予防センター流行病学の曾光首席専門家は、新華社記者の取材に対し、「方案は、今後発生する可能性のあるコミュニティでの流行に対応する事前の準備だ。中国の感染予防対策は調整が済んだ。調整後の予防対策では対象をしぼり、持続可能な方向へと発展させていく」と話した。
中国大陸部では16日午後6時の時点で237人の感染が確認され、二次感染や感染源の不明な本土感染も出ているため、コミュニティでの大流行のリスクが高まっている。
曾氏によれば、国内感染は通常のインフルエンザの流行と同じで流行を遅らせることはできるが、避けることは難しい。しかも国内感染がコミュニティでの大流行を招く重要な原因となるという。現段階では、コミュニティや学校でのインフルエンザウイルスの抑制に力を入れ、インフルエンザウイルスの変化に注意し、ワクチンや薬品、医療用品の在庫を確保する必要がある。方案では、コミュニティにおける新型インフルエンザの大流行と流行の違いが規定された。大流行は14日以内に国内感染が複数の場所で明らかに集中的に確認された場合を指し、流行は複数のインフルエンザの大流行が確認され、多くの患者の感染源がはっきりとわからず、感染現象が継続している場合を指す。
「人民網日本語版」2009年6月18日 |