細菌感染によって引き起こされる全身性炎症反応症候群の敗血症は、危篤に陥った患者によく見られる合併症であり、多臓器不全が原因で死亡する人の割合は3割から5割に達する。中国では毎年、50万人にも上る人が多臓器不全で亡くなっている。治療には抗生物質が使われているが、絶えず改良されている抗生物質でも、敗血症や多臓器不全を効果的に治療することはできない。
中国の救急医学の専門家である王今達さんは、1980年代から漢方薬を用いてこの問題を解決する研究を始め、重症感染性疾病の「菌毒炎(細菌、体内毒素、炎症媒質)」を治療する理論を打ち出した。そして天津紅日薬業株式有限公司はこの理論から漢方薬を処方して「血必浄注射薬」を開発。臨床研究から審査許可まで11年を費やしたこの薬は、臨床研究から敗血症と多臓器不全に85%を超える効果があることが実証された。これは世界をリードするレベルである。
「血必浄注射薬」はフィンガープリント技術を用いるなど最進技術で生産されており、全国の1100余りの病院が使用。また全国2000人の専門家による学術サポートシステムが作られて使用規範が定められるなど、中国の医学が科学的に向上している。
漢方薬の色合いを観察する研究者(6月25日)
フィンガープリントを使って注射薬の品質を管理している(6月25日)
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