WHO・世界保健機関のマーガレット・チャン (陳馮富珍)事務局長はこのほど、フランスの『ル・モンド紙』の取材に対し、「新型インフルエンザの感染は驚くほど早い。しかも、青年、壮年の感染者の死亡率が相対的に高い」と述べた上で、それに対し、深い懸念を示した。
チャン事務局長は、「新型インフルエンザのウイルスはわずか6週間で、他のウィルスが6ヶ月間かかる範囲にまで拡大する。これまでの感染者数も驚異的なものとなっている。人口密度の高いの国では、人口の30%が感染の危険にさらされている。また、すべての死亡例のうち、年齢の比較的若い患者が40%を占めている」と指摘した。
さらに、「WHOはインフルエンザの猛威に対し、事前に備えを行った。これは感染拡大を抑制することにとって非常に重要だ。向こう何ヶ月間は依然として、ワクチンの充分な供給は見込めない」と述べた。その上で、各国の医療機関で患者数が許容限度をすでに上回っているという状況を受けて、「新型インフルエンザへの対応に気を取られ、他の患者に対する治療が疎かになるようなことがあってはいけない」と注意を促した。
「中国国際放送局 日本語部」より 2009年8月30日 |