うれしそうな表情で両手に野菜を持つ汪從貴さん
チャイナネットの記者は12日(旧暦12月29日)、四川省綿陽市安県黄土鎮の方碑村を訪れ、新年を迎える地元の人たちの様子を取材した。
方碑村五隊の汪從貴隊長によると、四川大地震が起こる前の村人たちの住居は分散しており、お互いのこともあまりよく知らなかったという。「去年から続々と、一カ所に建てられた新居に村人たちが引っ越してきました。新年を迎えるにあたり、隣近所がお互いを理解するためにも、一緒に年越し用品を購入して、『壩壩(バーバー)宴』を設けることにしたのです」
「壩壩宴」とは四川省東部に伝わってきたお客さんを迎える伝統的な宴会で、中庭(院壩)で行われることからそう呼ばれるようになった。今では村民が新年を祝う方法でもある。
早朝、村長と馮明蓉さん、蘇湘蓉さん、王超さんたちは安県花垓鎮にある自由市場を訪れた。村人たちは多くの人でごった返す自由市場で、鶏や鴨、魚、カラスガイ、果物、野菜、キノコ類、菓子、飲み物などを次々と買い求めた。
こうした食料が届けられる場所は、「壩壩宴」が行われる王昌念さんの家だ。村の女性たちは早くからかまどに火を入れ、忙しそうに野菜を洗い、鶏やガチョウをしめている。また自慢の料理を披露する経験豊かな料理人たち。子どもたちは走り回ってふざけあい、楽しげな高齢者たちの笑い声が聞こえてくる・・・。
午後1時、20台のテーブルには前菜や蒸し料理、炒め料理など、1年の苦労を吹き飛ばすかのような多くの料理が並べられ、村人全員は祝杯をあげて新年の到来を祝った。
「国や社会各界の援助で、今日このような盛りだくさんの料理を食べることができました」と王昌念さん。馮麗麗さんは「普通、みんなが一緒に集まることはめったにありません。ですからこうしてみんなと一緒に『壩壩宴』で食事をすることができ、より新年の訪れを感じることができました」とうれしそうに話してくれた。
|