日本の透明公衆トイレ 観光人気向上につながるか

日本の透明公衆トイレ 観光人気向上につながるか。 日本新華僑報ネットサイト18日付の記事によると、「トイレ文化」が進んでいる日本において、人々がトイレの分野に費やす知力や労力はこれ以上ないほどである…

タグ: トイレ,ガラス 観光

発信時間: 2012-04-21 09:56:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本新華僑報ネットサイト18日付の記事によると、「トイレ文化」が進んでいる日本において、人々がトイレの分野に費やす知力や労力はこれ以上ないほどである。千葉県市原市には、今話題沸騰の一面ガラス張りの女性専用トイレがあるそうだ。

近日、日本の千葉県市原市は一躍ネットで大きな注目を集め、そのヒット件数は一気に増加し、取材に訪れる記者もどんどん増えていると言う。その話題の中心となっているのが、完成したばかりの女性専用の公衆トイレである。

市原市内を走る小湊鉄道の飯給駅の隣に、広さおよそ200平方メートルあたりの、草花と樹木で囲まれたスペースがあり、中央には1.4平方メートルの公衆トイレが設置してある。トイレの壁は透明なガラス張りとなっており、中から、周辺の色とりどりの花を眺める事ができるようになっている。もちろん、トイレの外部からも中にいる人の行動は一目瞭然である。考案者は建築家の藤本壮介さんで、「トイレというプライベートな空間にいても、周辺の美しい景色を楽しんで欲しい」という思いから、このガラス張りトイレを設計したと言う。

今日、公衆トイレの環境はもはや一国の、一都市の文明の象徴の一つとなっている。世界でも多くの国が公衆トイレの建設を観光都市の重点的なプロジェクトとして力を入れている。「トイレ文化」が進んでいる日本でも、トイレに費やす人々の思いと努力は並々ならぬものである。特に女性トイレに関してはそれが言える。比較的大規模な駅ビルやショッピングモールのトイレの内装はどこも「高級感」に満ちており、細部までこだわって設計されている。それは、日本人の洗練された生活を表すシンボルであるだけでなく、有能な経営者がビジネスチャンスを掴む重要なツールでもある。

市原市によると、ガラス張りのトイレを設置したのは、地元の観光をPRするためである。しかし、このような小さな都市の駅が1000万円近くを投じてまで、女性専用のガラス張り公衆トイレを作ることで、本当に集客効果を上げられるのだろうか?価値のある収益を得る事ができるのだろうか?実に腑に落ちない点である。

アイデアに関して言えば、ガラス張りのトイレはそこまで新鮮な珍しいものでもない。2004年にイギリスでガラス張りのトイレが作られてから、世界各国の都市はこぞって真似して、同じようなものを作っている。日本国内で見ても、市原市が最初ではない。以前にもとあるレストランが一面ガラス張りで水槽に囲まれたトイレを作っている。このトイレも女性専用である。トイレに入れば、まるで海の中にいるような感覚を味わうことができ、周辺では海がめや魚が泳いでいる。その不思議で刺激的な感覚は、ガラス張りのトイレで草花を眺めることには劣らないはずだ。建築家の藤本さんが言うように「トイレと言う極めてプライベートな空間でも美しい景色を楽しんでもらうためにガラス張りのトイレをデザインした」としても、200平方メートルの景色にはやはり限界があるように感じる。アメリカ・ワシントン州のカスケード山脈の山頂には、何の仕切りも無い開放的なトイレがあり、アイルランドの海抜2501インチの山の上にもトイレを利用しながら、広大な景色を楽しむことのできる場所がある。それは周りを仕切られた限定的なスペースの中で感じられる爽快感とは比べようの無いものである。

実際、市原市がガラス張りトイレを設置した目的はもう一つある。つまりは市に「世界初」という称号が欲しかったからである。そこには「世界初」や「ギネス世界記録」に熱心にこだわる日本人の思いがある。しかし、多くの人が観光に求めるものは、やはり温かくて和やかな自然である。人々を惹きつけるために打ち出した「イメージ戦略」はメディアの宣伝によって、外部の注目を集めることはできるかもしれないが、地域の観光業全体のイメージやレベルを向上し、より多くのリピーターを獲得する事に関しては、根本的な効果はないと思われる。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年4月21日

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