鑑定によりすべてが国家文化財で、日本人男性は「安価で買い入れた」と放言
19世紀末の香炉、また15冊余りの清末の古書、これら文化財は展覧館のホールに陳列されず、ある日本人観光者の荷物から発見された。
深セン皇岗税関は7月31日、広東省文化財鑑定部門の鑑定により、6月23日に押収した58件の文物はすべて中国の国家級文化財で、そのうち57件が国外持ち出し禁止の文化財であることがわかった。
男性観光者は2つの大きな荷物を下げていた
担当した検査関係者によると、6月23日午前10時30分ごろ、ある男性観光者が2つの大きな荷物を持って皇岗税関から出国した。その男性は背が高くなく、年齢は50歳ぐらいで一般的な服装をしていた。
税関監管区を通過した時、細心を払っていたスタッフが彼に眼を留めた。荷物をX線検査に通すように要求した時、彼は中国語ができないようすだったので、英語で話をした。身分証明書を検査すると、彼は日本籍の観光者であることがわかった。
この観光客は落ち着いて荷物を税関のX線検査機に通した。スクリーンに荷物の中に多くの工芸品と書類が映し出された。
うち57件は国外持ち出し禁止文化財でだった
荷物を開けて検査したところ、やはり荷物の中に多くの新聞でくるんである小包みつかった。中には精巧で美しい 「工芸品」とたくさんの古い書類があった。
スタッフがこれらの文物の入手先を訪ねたところ、観光客は安価で買い入れたと答えた。
深セン皇岗税関はこれらの文物を押収、広東省文化財鑑定部門と連絡し鑑定を行い、7月30日に鑑定結果の報告を受けた。58件の物品はすべて国家文化財で、そのうち57件が国外持ち出し禁止の文化財で、1件が持ち出し制限文化財だった。
日本人男性の文化財密輸の容疑は調査中
この事件に文化財密輸の意図があったのか?深セン税関密輸犯逮捕局のスタッフによると、まず文化財が国外持ち出し禁止文化財であるどうかを見るという。今回、この男性が持っていた文化財のほとんどが輸出禁止文化財で、あとはこの男性が主観的で故意に行ったかどうかを見るという。即ち、国外持ち出し禁止の文化財であることを知っていて不法に国外持ち出し、輸送郵送しようとしたかについて更に調査を行うという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年8月1日