中国の大学情報サイト「上大学網」はこのほど、中国教育部(教育省)が世界の一流大学にするために重点的に投資するプロジェクト「985工程」の対象39校の公式サイトに掲載されている最新統計データをまとめ、各大学の2012年度の「本科」(学部)新入生に対する専任教師の割合を示したランキングを発表した。新入生に対する専任教師の割合が最も高かったのは北京大学で、新入生1人当たり専任教師1.27人と、専任教師の数が新入生を上回った。中国紙「中国青年報」が報じた。
▽北京大学の本科専任教師の数が新入生の数を超える
「985工程」とは、中国教育部が21世紀に向けて大学を選び、重点的に投資をするプロジェクト「211工程」に選ばれた大学115校の中からさらに一部の大学を選び、世界の一流大学にするために重点的に投資するプロジェクト。同ランキングは、「985工程」の対象39校に現在所属している専任教師の総数や本科の専攻学科の総数、2012年の本科生募集総数などに基づき、各本科の専攻学科の専任教師に対する新入生の人数の割合を算出、順位付けを行った。
ランキングによると、各本科専攻学科の2012年度の新入生に対する専任教師の割合が高い7校は、上から順に北京大学、清華大学(北京)、中山大学(広東省)、復旦大学(上海)、北京師範大学、同済大学(上海)、上海交通大学。
各本科専攻学科の新入生に対する専任教師の割合のデータによると、北京大学の割合だけが、1を超える1.27ポイント。同大学の各本科専攻学科に配属されている専任教師の平均人数は新入生の人数を超えていることを表し、同大学が万全の態勢で教育に当たっていることを表している。2位の清華大学は0.98ポイント。つまり、北京大学では本科の新入生100人に対して127人の専任教師が在籍しているのに対し、清華大学は100人に対して98人の専任教師が在籍しているということを意味する。
一方、ワースト4位以内になっている4校の2012年度の新入生はいずれも6500人以上だが、専任教師の人数は2000人以下にとどまっている。
同ランキングによると、「985工程」に選ばれた大学39校の「専攻学科の新入生に対する教師の割合」の平均値は0.56ポイント。つまり、本科の新入生100人に対して平均56人の専任教師が在籍している。一方、「211工程」に選ばれた大学の同平均値は0.42で、本科の新入生100人当たりに42人の専任教師が在籍している。