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柔道の冼東妹、金メダルは娘への贈物
発信時間: 2008-08-12 | チャイナネット

冼东妹

冼東妹選手は、柔道女子52キロ級の決勝で、北朝鮮のアン・グメ(安金愛)を破って中国選手で始めて「金メダルお母さん」になった。

勝利が決まった後、喜びを抑えきれない様子の冼東妹選手だったが、家族のことを聞かれると目に涙を浮かべ、「家に戻ったら、今まで出来なかったことをやって補いたい。特に娘に対してはこの1年以上そばにはいてやれなかった」と答えた。

冼東妹選手は4年前のアテネ五輪で、柔道女子52キロ級で中国初の金メダルに輝いた。その後、柔道の選手であり練習相手でもあった劉波選手と結婚し、徐々に試合にも出なくなった。広東柔道チームのコーチを務め、広州体育学院の大学院に進んだ。そして2007年に女の子を出産した。

しかし冼東妹選手は、まだ離乳前の子どもを前に、試合に復帰することを選ぶ。それはオリンピックの金メダルを娘への贈物にするためだった。

復帰の道はそんなに容易ではない。まず4カ月の娘の離乳をし、1カ月のうちに10キロの減量。そして2006年と2007年に世界選手権で優勝した、自分より年下の2人の選手に勝たなければならなかった。その2人は冼東妹選手にとって大きな壁のように目の前に立ちはだかった。しかしそれより苦しかったのは、娘への思いを乗越えることだ。4カ月の娘を広東省の故郷に残し、自分は北京でトレーニングに没頭した。恋しい時はテレビ電話で娘と対面した。

冼東妹は選手として最も困難な6カ月を乗越え、再び金メダリストとして表彰台に上がった。彼女が取り戻したのは、技術や体力だけではなく自信でもあった。

柔道は技術と心理の修練である。金メダルを獲得することはもちろん大事だが、33歳の母親選手にとって、メダルを手に入れることがなかったとしても、北京オリンピックは自分を表現する場だった。

「チャイナネット」2008/08/12


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