破壊された空母甲板

1960年代のベトナム戦争、米国は兵力と火力の不足を補うために、大西洋艦隊に所属していた空母を、西太平洋の任務に臨時派遣することを決定した。フォレスタル級航空母艦（CV-59）は1967年6月6日にノーフォークを出港し、7月25日に予定していた海域に到着した。7月29日（土）、F-4B「ファントム」艦載戦闘機のM34「ズーニー」空対地ミサイルの誤射が生じ、飛行甲板を通過しA-4E「スカイホーク」艦載攻撃機の燃料タンクに命中した。タンクはすぐに爆発し、飛行甲板全体に火の手が回り、兵器庫の爆発が生じた。

この事故の救援には5000人が参加したが、死亡者が134人、負傷者が161人（このうち64人は重傷）に達した。21機の軍用機が破壊され、43機に深刻な損害が生じた。フォレスタル級は修理のため、やむなく米国に帰還した。

米海軍のニミッツ級航空母艦は、世界最大級の軍艦の一つで、1972年の進水以来、戦争による損害を被っていない。しかし同空母の艦載機により、予想もしなかった訓練事故が生じ、悪夢のような記憶が残された。

ハンコック（USS Hancock）が1955年に実施したF7Uの発着艦訓練では、VF-124中隊のパイロットのJay Alkire氏が着艦に失敗し、爆破炎上した（パイロットは脱出できず死亡）。

1967年、F-4B「ファントム」艦載戦闘機のM34「ズーニー」空対地ミサイルの誤射が生じ、飛行甲板を通過しA-4E「スカイホーク」艦載攻撃機の燃料タンクに命中した。

1950年代から現在に至るまで、空母艦載機テストで、アメリカは千機以上の戦闘機を破損させ、数百人もの犠牲者を出した。この写真集はアメリカの空母事故を振り返るものである。