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japanese.china.org.cn |25. 11. 2017

「水上120」 医師が漕ぐ船、島の病院に

タグ: 大別山 病院 診察



 大別山区に位置する安徽省六安市金寨圏響洪甸ダムでは、山と水がつながり、川が縦横に流れている。1400平方キロ以上のダムの奥深くには、「海島」と呼ばれる孤島がある。東島の岸辺には船が停まり、外には「麻埠鎮斉山村海島衛生駅」という看板が掛かっていた。

 

 余家軍さん(39)はこの船の主で、斉山村で唯一の医者だ。1950年代に響洪甸ダムが建設され、村は東と西の孤島に変わった。島の住民の外出には船が不可欠だ。今やこの「海島」に住む村民は55世帯・200人以上となっている。若者の多くが出稼ぎに出ており、島には高齢者、女性、児童が100人以上残されている。

 

 「衛生駅がなかったころ、村民は風邪をひけば麻埠鎮衛生病院まで行かなければならなかった。数十キロの山道を往復し、さらに船を2-3時間も漕がなければならなかった。急病になっても、放っておくしかない場合も多かった」現地で育った余さんは、村人が病院に通えないことに、最も深い印象を受けていた。余さんは1999年に衛生学校を卒業すると斉山村に戻り、妻の呉起嬌さんと船で暮らし始め、「海島衛生駅」と名付けた。

 

 余さんは18年に渡り、昼も夜も、風が吹こうと雪が降ろうと、毎日船を漕いで東島と西島を行き来し、村民の診察をしている。この船は村民から、親しみを込めて「水上120」と呼ばれている。

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