ソデグロヅルの群れが4月29日、莫莫格湿地の上空を飛んだ。
全世界の渡り鳥には計9本のルートが存在し、世界のほぼすべての重要湿地を網羅している。9本のうち「東アジア〜豪州」はソデグロヅルの「専用ルート」だ。世界にわずか3500羽ほどしかいないソデグロヅルのうち9割弱がこのルートを使う。春と夏の間になると、北に帰るソデグロヅルがこのルートを飛び、吉林省白城市鎮賚県の莫莫格湿地で羽休めする。
鎮賚県は中国野生動物保護協会から「中国のソデグロヅルの里」と呼ばれている。莫莫格湿地で活発に活動するのは、ソデグロヅルだけではない。その近くにはタンチョウヅル、アネハヅル、ナベヅル、マナヅル、カナダヅルなどが暮らしている。さらに莫莫格国家級自然保護区管理局が人工飼育・救護するツルを加えると、ここは渡り鳥が北に帰るピーク期に活況を呈する。