台湾・嘉義東石沖が夕日に染まり、「海の畑」のような景観が広がった。西の海峡から波の音が伝わり、周清水さんは遠くを眺めながら「私の原籍地は対岸の福建省晋江市東石だ」と話した。
周さんは数日後、再び「帰省」の途に就く。第10回海峡フォーラムが福建省で開催されるが、周さんは十数人の仲間を連れて、長年続けて開催されている「同名村・心と心を結ぶ」友好イベントに参加し、故郷の墓参りをする。
古代の大陸先住民は危険を犯し海を渡り、台湾を開拓した。彼らは故郷を偲び、新しい集落にふるさとの名前をつけた。こうして両岸の各所に同名の村が存在するようになった。どれほど遠く離れても、故郷への思いが変わることはない。同名の村の物語は、両岸同胞が生まれた時から、消えることのない命の絆を持つことを証明している。