メヘラーンガル城砦に向かう途中、白い大理石の建物が山の中に見え隠れする。それはジャスワント・タダで、ジャスワントスィン2世を偲び建てられた記念堂だ。建築物全体が高さ数メートルの赤い土台の上に建っており、どの角度から見ても仰ぎ見ることになる。イスラム風だが、建築物の中央にあるのは伝統的なインド風の方錐尖塔で、それからすべての窓の周りが大理石の透かし彫りによって占められている。これは伝統的なインドの木彫りの窓の改良版だ。赤い谷を背景とするそれを遠くから見ると、白い蓮の花が密かに咲き誇っているかのようだ。