6日9時30分、嫩林鉄道大楊樹駅のホームで、586人の受験生と保護者が体温測定とQRコードスキャンをしてK5117次「共青団号」大学入試専用列車に乗り、100キロ以上離れたオロチョン自治旗阿里河鎮の受験会場に向かった。
これは中国鉄道哈爾濱局集団有限公司が18年連続で運行する大学入試専用列車である。感染症防止のため、受験生は離れて座るが、青春の雰囲気が車内に溢れている。
内蒙古自治区呼倫貝爾市大楊樹鎮は大興安嶺の南麓に位置し、オロチョン族、ダフール族、エヴェンキ族などの少数民族が密集する地域である。
受験会場は旗(県)所在地に設置するという規定があるため、大楊樹鎮の受験生は毎年135キロ離れた阿里河鎮まで行って受験しなければいけない。大学入試専用列車の導入前、受験生と保護者は長距離バスと列車を乗り継いで受験会場まで行き、非常に不便だった。
2003年、哈爾濱鉄道局は少数民族地区の受験生の移動と交通費の問題を解決するため、入試前に受験生を大楊樹駅から阿里河の試験会場まで輸送する大学入試専用列車の運行を開始した。
専用列車は18年連続で運行され、これまでに3万4000人の受験生を輸送し、7000人以上の受験生が廈門大学や内蒙古大学などに合格した。中国唯一のこの大学入試専用列車は受験生の夢をサポートする列車となっている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年7月7日