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japanese.china.org.cn |16. 09. 2021 |
絶滅危惧種の野生馬、荒野に戻って20年 新疆
天山山脈の北、ジュンガル盆地の東部に、新疆卡拉麦里山有蹄類野生動物自然保護区がある。ここはモウコノウマの故郷である。
数日前、新疆野生馬繁殖研究センターの王振彪氏は保護区の喬木西拝野生化地点に18匹の野生馬を送り届けた。柵の中に短期間いたこれらの野生馬は飼育生活に別れを告げ、祖先が生活していた荒野に戻った。
20年前、この荒野で中国は初めて野生馬の野生化を実施した。王振彪氏が自ら飼育していた野生馬を自然に返したのはこの時が初めてだった。
モウコノウマは国家一級保護動物で、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧レッドリストに登録されている。原生地は中国新疆のジュンガル盆地とモンゴル国西部。
資料によると、1980年代前後、中国とモンゴルは新疆とモンゴル西部で何度も科学調査を実施したが、野生馬の野外活動の証拠は見つからなかった。そのため、野生馬は絶滅したと推測された。
1978年、国際野生馬財団はオランダのハーグで会議を開き、出席者は「モウコノウマを原生地に引き戻すことがこの種を救う最終保護措置」という認識で一致した。
中国政府はこの絶滅危惧種を救う使命を担った。1985年、中国は海外から11匹の野生馬を引き入れ、翌年に新設した新疆野生馬繁殖研究センターに移した。試練に満ちた絶滅危惧種保護活動はこうして始まった。
野生馬センターの統計によると、2020年末時点で、保護区が野生化した野生馬は274匹で、20年前の10倍になった。また、新疆の野生馬の数は世界の野生馬の約5分の1を占める。
野生馬研究家で北京林業大学教授の胡徳夫氏は、「絶滅危惧種の野生種を復活させるうえで、野生馬は先駆けとなった。その成功はその他の種の野生化と野生種復活のための経験を蓄積し、手本となる」との見解を示した。