中国の民族区域自治


結語



50数年来の実践が証明しているように、中国の民族区域自治制度とその実践は巨大な成功を収めた。民族区域自治を通じて中国の民族問題を解決することは、中国の国情と各民族の共通の利益に合致する正しい選択である。

中国は13億の人口を擁する発展途上の大国である。改革・開放と現代化建設の過程で、国と民族自治地方がすでに多種の措置をとって、少数民族地区の経済と社会の発展を推進しているにもかかわらず、歴史的基礎と地理的条件など諸々の要素の制約と影響を受けて、少数民族がわりに集中的に分布している西部地区では、経済と社会の発展レベルは東部の発達地区より低く、特に一部の辺ぴな地区ではわりに立ち遅れている。民族区域自治を堅持し、それを完全なものにし、制度の強みを十分に生かし、絶えず民族地区の経済と社会の発展レベルを高めることは、新しい世紀に中国がいくらかゆとりのある社会を全面的に建設するにあたってとくに力を入れて解決しなければならない問題である。

中国政府は自国の国情から出発し、人間を本とする全面的、協調的、持続可能な科学的発展観を堅持し、民族区域自治制度の具体的な実現形式をさらに一歩進んで模索し、健全にし、「民族区域自治法」の関係法律・法規を整備し、民族区域自治制度を実行する物質的基礎をたえず充実させ、少数民族と民族地区の経済と社会の全面的発展を促進するだろう。