中国の政党制度

前書き


政党制度は現代の民主政治を構成する重要な部分である。どのような政党制度を実行するかは、その国の国情や性質、社会発展の状況によって決定される。各国の異なる政党制度は人類文明の発展の多様性を具現している。

中国の政党制度は西側諸国の二党あるいは多党競争制とは異なり、また一部の国が実施する一党制とも異なる中国共産党が指導する多党協力と政治協商制度(以下は中国多党協力制度と略称)である。この制度は中国の長期にわたる革命、建設、改革の実践の中で確立され、発展してきたものである。この制度は中国の国情に符合する基本的な政治制度であり、中国の特色ある社会主義政党制度であり、中国の社会主義民主政治の重要な構成部分である。

『中華人民共和国憲法』は、「中国共産党の指導する多党協力と政治協商制度は長期的に存在し、発展する」と明確に規定している。中国では、中国共産党と民主諸党派はいずれも憲法を根本的な活動原則とし、憲法の尊厳を守り、憲法の実施を保証する責務をもっている。

中国の多党協力制度には中国共産党と八つの民主党派がある。八つの民主党派とは中国国民党革命委員会、中国民主同盟、中国民主建国会、中国民主促進会、中国農工民主党、中国致公党、九三学社、台湾民主自治同盟である。中国人民政治協商会議(以下は人民政協と略称)は中国共産党の指導する多党協力と政治協商の重要な機構である。中国共産党と民主諸党派は、多党協力制度のもとで、長期に共存し、相互に監督しあい、肝胆相照らし、栄辱をともにして、共同で中国の特色ある社会主義の建設に力を入れ、「中国共産党が指導し、多くの党派が協力し、共産党が執政し、多くの党派が参政する」という基本的な特徴を形成してきた。多党協力制度は中国の政治と社会生活において独特の政治的優位と強大な生命力を示し、かけがえのない重要な役割を果たしている。