中国の気候変動政策と行動

八、気候変動に対応する体制・ メカニズムの構築


中国政府は1990年に気候変動に対応する関係機構を設立し、1998年に国家気候変動対策協調グループを設置した。気候変動に対応する活動の指導をさらに強化するため、2007年国務院総理がグループ長を担任する国家気候変動対策指導グループを設立し、国が気候変動に対応する重要な戦略、方針、対策の制定に責任を負い、気候変動対応活動の中で重大な問題を協調的に解決することになった。2008年の機構改革の中で、気候変動に対応する活動の指導をさらに強化し、国家気候変動対策指導グループの構成部門を18から20に拡大した。具体的な活動は国家発展・改革委員会が担当し、そこに指導グループ事務室を設置し、専門の機構を設立し、全国気候変動対応活動の組織・協調に全面的な責任を負っている。気候変動対応の政策決定の科学性を高めるため、気候変動専門家委員会を設立し、政府の政策決定を支持し、国際協力を促進し、民間活動を展開する面で多くの仕事を行っている。

2007年国務院は各地域、各部門が当該地域や部門の実際と結びつき、『気候変動対策国家方案』をしっかり徹底的に実行するよう求めた。気候変動に対応する管理システム、協調メカニズム、専門機構を確立し健全化し、地方気候変動の専門家チームを作り、各地域は地理環境、気候条件、経済発展レベルなど具体的な状況に基づき、当地の事情に適した気候変動に関する政策・措置を制定し、統計とモニタリング・測定システムを確立し、当該地域の気候変動対応行動を組織している。

『気候変動対策国家方案』の実施を推進するために、各クラスの政府機構は産業政策、財政・税務政策、貸付、投資政策をさらに完全なものにし、価格のレバレッジ効果を十分に発揮させ、温室効果ガス排出の軽減に有利であるメカニズムを形成し、気候変動対応の財政投入をいっそう拡大している。気候変動軽減、適応にプラスとなる関係法規を整備し、法による気候変動対応活動を推し進めている。