2008年 中国の国防

五、海 軍


 海軍は人民解放軍の戦略的軍種であり、海上における戦闘行動の主力であり、国の海洋方向の安全と領海の主権を守り、海洋権益を擁護するなどの任務を担っている。海軍は主に潜水艦部隊、水上艦艇部隊、航空兵、陸戦隊、沿岸防衛部隊などの兵種からなる。

 発展の歴史

 海軍は1949年4月23日に設立された。1949年から1955年までに、前後して水上艦艇部隊、沿岸防衛兵、航空兵、潜水艦部隊、陸戦隊を編成し、また軽型の海上戦闘力を建設するという目標を確立した。1955年から1960年までに、前後して東中国海艦隊、南中国海艦隊、北海艦隊を編成した。20世紀50年代から70年代までの海軍の主な任務は近海域で防御的戦闘を行うことであった。80年代以来、海軍は近海防衛戦略への転換を実現した。新世紀に入って、海軍は情報化の条件下における海上局地戦争の特色・法則に着眼し、近海総合戦闘力、戦略的抑止力・反撃力を全面的に向上させ、遠洋における協力を発展させ、非伝統的安全上の脅威に対応する能力をちくじ高め、海軍全体の体制転換を推し進めている。約60年の建設を経て、海軍は複数の兵種が統合された、核兵器・通常兵器をともに使用する戦闘手段を持つ現代洋上戦闘力を初歩的に構築した。

 体制・編制

 海軍は平時、戦闘指揮と建設管理を統一する指導体制をとり、海軍機関、艦隊、実験基地、大学・学校、装備研究院などから構成されている。海軍はその下に北海艦隊、東中国海艦隊、南中国海艦隊を管轄する。北海艦隊機関は山東省青島市、東中国海艦隊機関は浙江省寧波市、南中国海艦隊機関は広東省湛江市にある。艦隊の傘下には艦隊航空兵、保障基地、艦艇支隊、水上警備区、航空兵師団、陸戦旅団などの部隊がある。海軍の編制においては海軍指揮学院、海軍工学大学、海軍航空工学学院、海軍大連艦艇学院、海軍潜水艦学院、海軍兵種指揮学院、海軍飛行学院、海軍蚌埠士官学校の8校がある。

 海軍潜水艦部隊は戦略ミサイル原子力潜水艦、攻撃型原子力潜水艦、通常動力潜水艦を擁し、潜水艦基地、潜水艦支隊を置いている。水上艦艇部隊は主に駆逐艦、護衛艦、ミサイル艇、掃海艦、揚陸艦、勤務艦船などからなり、駆逐艦、快速艇、揚陸艦、戦闘支援艦支隊、水上警備区が置かれている。航空兵部隊は主に戦闘機、戦闘爆撃機、爆撃機、偵察機、パトロール機、ヘリコプターなどからなり、航空兵師団が置かれている。陸戦隊は主に陸戦兵、水陸両用装甲兵、砲兵、工兵、水陸両用偵察兵などから構成され、陸戦旅団が置かれている。沿岸防衛部隊は主に地対艦ミサイル、高射砲兵、沿岸砲兵などからなり、地対艦ミサイル連隊、高射砲兵連隊などが置かれている。

 部隊の建設

 海軍は近海防衛戦略の要請に基づき、情報化を現代化建設の発展方向と戦略的重点として堅持し、強大な海軍を建設するよう努めている。訓練の内容と組織訓練の方式の改革・革新を推し進め、洋上での一体化合同戦闘訓練に重点を置き、近海で洋上の戦闘を行う総合戦闘力と核反撃力を向上させている。戦闘訓練、戦術訓練、専門技術訓練、共同科目訓練を科学的に組織し、情報化の条件下における合同戦闘要素の統合訓練を重点的に行い、複雑な電磁環境における訓練方法を模索している。非戦争軍事行動訓練の展開を重視し、二国間、多国間の合同訓練に積極的に参加している。

 新しいタイプの兵器・装備を発展させ、装備構造を最適化している。新しいタイプの国産潜水艦、駆逐艦、護衛艦、航空機を製造し、第二世代装備を主体とし、第三世代装備を中堅とする兵器・装備システムを初歩的に構築している。潜水艦部隊は水中の対艦、対潜水艦、機雷敷設、ある程度の核反撃力を備えている。水上艦艇部隊は新しいタイプのミサイル駆逐艦、護衛艦に代表される水上攻撃力を形成しており、洋上における偵察、対艦、対潜水艦、防空、機雷敷設などの戦闘力を備えている。航空兵部隊は洋上攻撃機に代表される空中攻撃力を形成しており、偵察、対艦、対潜水艦、防空の戦闘力を備えている。陸戦隊は水陸両用装甲車に代表される水陸両用の戦闘力を形成しており、水陸両用の戦闘能力を備えている。沿岸防衛部隊は新しいタイプの地対艦ミサイルに代表される沿岸防衛力を形成しており、沿岸防衛の戦闘力を備えている。 

 後方勤務保障システムを最適化し、洋上総合保障能力を向上させている。後方勤務の総合保障能力をけん引役とし、海軍基地を基礎とし、洋上を重点とし、沿岸と洋上が一体化した後方勤務保障システムを初歩的に構築している。艦艇基地や停泊・補給地、埠頭、飛行場の建設を強化し、兵器・装備の発展の歩みに合わせ、戦時の保障任務に対応した海軍基地保障システムをほぼ構築している。新しいタイプの大型総合補給艦、病院船、救急ヘリコプターを続々と装備し、複数タイプの洋上保障装備と多くのカギとなる技術の研究開発に成功しており、洋上保障力の現代化レベルが目に見えて向上している。

 海軍将校・兵士の能力と資質を高め、適格の軍事人材を養成している。予備指揮官の養成にあたり「学歴教育の合同訓練、職務登用教育による分流」という人材養成モデルを実行し、将校の職務登用訓練システムを充実させている。海軍の任務の特色を生かし、実践能力の養成を重視している。将校の職務登用能力の向上をはかり、大学・学校の人材養成プランを充実させ、目標を明確化した教学計画を実施している。士官の訓練規模を拡大し、複雑な技術的職務が遂行できる中高級士官を養成している。

「チャイナネット」資料 2009年3月