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施大畏委員――中国の文化を世界に
今日の画家が仮に、『清明河図』のような世に伝わる傑作が描けないとすれば、500年後にこの作者の名を記憶している人はいるだろうか―――。

施大畏氏は今年53歳。中国画の画家で上海中国画院の執行院長を務め、全国政治協商会議の委員。

施氏は「文化産業を発展させると同時に、文化が内包する意味を高めることに注視しなければ、中国画のような中国の文化は生命力を失ってしまい、さらに世界に向けて発揚させていくことはできない」と指摘する。

さらに施氏は「改革開放20年来、文化は徐々に産業化しており、文化市場も活発になりつつある。いかに文化産業の健全な発展を導いていくか、いかに文化的内容を高めていくかが、文化事業者や専業者が直面する最大の課題となっている。絵を数枚売ったとしても、あるいは1年に数百回公演したとしても、文化産業が健全に発展しているとは言えない。現在の文化人は市場に過度に注視しており、精神的なものの高揚や昇華を軽視している」と強調する。

「上海には世界一流の大劇場があり、『レ・ミゼラブル』や『白鳥の湖』などの古典作品を上演してきた。だが、中国民族自身の文化的に優れた作品がどれほど、この舞台で中国の一般市民の目に触れて絶賛を浴びただろうか。悠久の歴史のある中国画では斉白石や『清明河図』が出たことで誇りをもてるが、今日の中国で世界的に認められる現代画家が出現しないのは何故なのか」。施氏は常にこうした問題を提起している。建築労働者出身で“ペイント工”と自称するこの著名な画家は、その半分の時間を芸術の創作に尽力し、残りの時間を中国画院や専業画家、中国画の将来について思考を重ねてきた。

「中国画の世界には梅やらん、竹、菊、美男美女だけがあればいいのではなく、時代を反映し、英雄主義を発揚させるものがさらに多くなければならない。手中にある絵筆を盧浦大橋やリニアモーターカーといった世紀をまたぐ壮大なプロジェクトに向けようとしないのは、どうしてなのか。一般労働者が求めるもの、困っているものに関心を寄せないのは、どうしてなのか」。画家が改革開放の歴史を真実に記録できないとすれば、後世の人にとって、それは誤り、ひいては犯罪となる、と施氏は考える。

施氏は「政治協商会議では提案の形で、時代の主流を反映した『テーマ画』を重視し支援するよう呼びかけるつもりだ。また、文化専業の機関に科学研究所に似た『課題制度』を導入するよう提起していく。関係機関は画家が申請した課題を選別して、一定の経済的またその他の面で支援し、優れた『テーマ画』は国が収蔵して、時代の発展の歴史の進歩を示す証人にするようにしたい」と話す。

施氏はさらに、画院のような専業の芸術機関も契約制を実施するよう提案する考えだ。画家は作品を持って画院に参加し、2年の試験期間を経て正式契約するというもの。施氏は「文化産業が健全に発展するには、『事業を育成し人は育成しない』というメカニズムを真に確立する必要がある。こうしてこそ、中国画のような中華民族の魅力が濃縮された中国の文化は世界に向けて歩むことができる」と指摘した。

「チャイナネット」2003年3月4日

 

 


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