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王守臣代表―――農産品加工を吉林省の基幹産業に
「三農」(農業・農村・農民の問題)は党と国が一貫して関心を寄せている問題であり、今回の「2会」(全人代・政協)でも熱心に討論される問題の1つとなっている。「吉林省は農業の主力企業を大々的に発展させ、農業の産業化を進め、農業と農村の発展を牽引して農民の収入を増加させていかねばならない」。全人代に出席中の吉林省農業委員会主任を務める王守臣代表はこう強調した。

王代表は「農村と農民の発展は、第16回党大会が提起した『いくらかゆとりのある社会を全面的に建設する』戦略目標にとって極めて重要である。吉林省は食糧の主要生産地の1つで、全省の年平均生産量は2250万トンを維持しており、食糧収入が農民収入の60%を占めている。また国の重要なとうもろこしの輸出基地でもあり、生産量と輸出量でこの数年は全国のトップクラスにある。従って、農業問題は極めて重要だ」と指摘する。

農業は90年代末以降、生産が拡大するに伴って食糧がもつ効果、特に需給関係に変化が生じた。「生産地では、増産しても収入は増加しないという問題が起きている」と王代表。吉林省は最近、積極的な農業構造の調整に着手し、とうもろこしを主要な経済作物に位置づけ、経済作物と牧畜業を大々的に発展させていくことにした。とうもろこしは工業や飼料、食料にも利用できる。構造を調整して工業・飼料用のとうもろこしを発展させる、というのが主要な方向。工業用で高でんぷん産業を、飼料用で牧畜業を発展させ、食料用をミルク生産に転化するというものだ。王代表は「食糧を高付加価値のある細密加工製品にして、農民の収入を大幅に高めていく」と強調した。

王代表によると、1トンのとうもろこしを牛肉に応用した場合、生産高は10倍以上、鶏肉の場合は3倍以上増え、でんぷんは700キロ生産でき、リジンは7.2倍増産できるという。

吉林省では農産品加工業を自動車、化学工業に継ぐ第3の基幹産業に位置づけた。

農民収入の保障について、王代表は「農業の主力企業を大々的に発展させ、企業シグナルを通して農民を指導するとともに、農業市場でのリスクを企業にシフトする必要がある」と強調。吉林省ではすでに、企業が農民に農産品を発注する「企業+農民」モデルが普及しつつある。王代表は「主力企業や農業専門合作社を発展させ、農民仲介人を拡充して、農村と農民の発展を牽引していかねばならない」と指摘する。現在、幅広い農民が直面している技術支援不足の問題については、科学技術の普及や主力企業の主導、県や郷の農業技術ステーションが率先して解決していく、との考えを示した。

また王代表は、農民の税金と費用の軽減を呼びかけた。吉林省など食糧の主要生産地では、税金・費用の負担はその他の地区より重くなっているが、「国の財力が許す範囲内で、できるだけ農民の負担を軽減していく」と述べた。WTO(世界貿易機関)加盟後の外国農産品によって受けるダメージについては、「とうもろこしや大豆など土地集約型の製品が主体となる。化学肥料の利用率は現在、30%にすぎない。今後は土地に応じて肥料を使用することで、生産コストを削減していく」と強調した。

王守臣氏が全人代の代表に選ばれたのは、今期が初めて。詳細な調査と研究を行ってきた王代表が会議に提案する議題は(1)東北地方の黒い大地を保護する(2)科学技術の農業への応用(3)農業情報ネットワーク整備の強化――の3点だ。

「チャイナネット」2003年3月7日

 

 


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