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温家宝総理が憂慮するデータ 中国の問題点
人民大会堂で開催されていた第10期全国人民代表大会(全人代)第1回会議は3月18日午前、幕を下ろした。国務院の温家宝総理は会議閉幕後の記者会見に臨み、「現在の中国の情況で、最も喜ばしいデータと最も憂慮すべきデータは何か」という質問に答えた。

温総理は喜ぶべきデータについて、(1)改革開放以後、年平均9%以上の経済成長率を保ってきたこと(2)およそ5年にわたり、アジア金融危機の影響を受けたが、経済成長率は平均7.7%、昨年は8%に達したこと(3)現在の外貨準備高が3千億ドルとなったこと――の3点を挙げた。

温総理は「一方で、欧米のあらゆる先進国の労働人口が4億3千万人のみであるのに対し、中国では7億4千万人に上るほか、新たに毎年1千万人の労働人口が増加している」と語った。また、一時帰休者や失業者の人数は1400万人、都市に移った農民の臨時就労者は1億2千万人という具体的数字を挙げ、「中国は大きな雇用問題に直面している」と指摘。「中国の人口13億人のうち9億人が農民。1人当たりの年収が625元以下という、貧困から脱却していない層は3千万人に上る」と述べた。さらに625元という基準は低すぎるという意見もあるとし、「もし825元を基準に下としたら、農村の貧困人口は9千万人になる」とコメント。中国では東部と西部の経済格差は大きいが、これは概念として理解されているに過ぎないと語り、「中国沿海部の5〜6省(直轄市)の国内総生産(GDP)は、全国のGDP全体の5割を超えている。これらの数字は、(1)農村問題(2)雇用・貧困人口問題(3)東部・西部地域の格差の問題――といった3つの問題を表している」と述べ、中国の総理としての責任を果たすのは決して容易なことではないと語った。

「人民網日本語版」2003年3月19日

 

 


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