ここ数年、中国では政治に参加、討議する人々の意識が高まっている。経済の発展につれて、生活レベルが著しく向上すると同時に、人々の政治や経済への関心度も高まっている。 新聞『人民日報』はこのほどアンケート調査を行い、清廉政治は中国の人々が最も関心を持つ問題だという。これについて、『人民日報』の記者は、 「『全人代に注目する点は何でしょうか』というアンケート調査の結果によると、第一位は清廉政治の強化、腐敗一掃ということである。ここ数年、中国は腐敗一掃に力を入れ、立法と法律による監督を強化しており、源から腐敗現象を根本的に抑えようとしている」と語った。 今年の二つの会議の重要な議事日程の一つは憲法を修正することで、これも人々の注目を集めている。 中国現行の憲法は1982年に公布、実施されたもので、数回修正されたことがあるものの、一部の条項は時代発展のニーズに適応できないものである。伝えられるところによると、今回の憲法修正は14の条項に及ぶもので、『公民の合法的私有財産の不可侵』や、『国家の人権尊重と人権保護』、『国家は経済発展レベルに合う社会保障制度の確立と健全化』などが注目されている。中国人民大学の憲法研究専門化である胡錦光教授は、「今回の憲法修正草案は私有財産の不可侵をはっきりと提出した。これは憲法の現有内容を更に完備させることだ」と述べた後、更に、「財産権は公民の最も基本的な権利である。財産権が保障されてはじめて、ほかの権利を具体的に実施できる物質的基礎がある」と語った。 腐敗一掃や憲法修正のほか、人々は温家宝総理が全人代会議で発表する政府活動報告にも注目しており、去年の政府活動状況や今後の活動方向などを知りたがっている。 中国東北地区から来た李淵博さんは黒龍江省の大慶市で就職関係の仕事を担当している政府要員で、李さんは政府が就職と再就職における新しい措置に最も関心を寄せている。「就職に関する仕事を携わっている私は、就職問題に最も関心を寄せている。一時帰休者の再就職問題について、党と政府はどんな新しい措置を講じるのか。社会保障システムをどのように健全化し、一時帰休者の再就職に便宜を提供し、その生活を保障するのかを知りたいのだ」と語った。 農村や農民、農業の問題も今年の会議の重要な議題である。中国東部山東省の農民周克久さんは、「農業への投入について、地元政府も一定の措置を講じるべきだ。現在、私たちの地方の政府は資金の導入に関心を持つものの、農業発展への重視が足りない」と述べた。 これらの焦点問題のほか、社会保障制度の強化、国有企業の改革、東北地方の古い工業基地の振興、経済の協調かつ安定した発展なども、全人代代表と政治協商会議委員たちが注目する問題となっている。 「CRI」より2004/03/04 |