第10期全国人民代表大会第2回会議は3月8日午前、北京の人民大会堂で記者会見を行い、国家発展改革委員会の馬凱主任は、社会・経済の発展と改革について記者の質問に答えた。 「現在の中国経済は過熱気味かどうか」との質問について、馬凱主任は次のように答えた。 実際の経済運営状況は「過熱している」とか「過熱していない」との言葉ではくくれない複雑さだ。昨年以来の経済状況は全体としては良好だが、経済が急成長する中で、一部の産業や地域で無計画の投資や、低付加価値分野での事業の重複など、問題が起きている。 昨年は鋼鉄産業への投資が前年比96.6%の増となったほか、電解アルミ産業で同92.9%、セメント産業で同121.9%というまれな成長率を見せ、生産・販売ともに好調だった。一方で、内部には生産過剰のリスクが潜み、投資構造の矛盾も噴出しつつある。一部産業での無計画な投資拡大により、固定資産投資が膨らみ、貸付金も増加している。今後の問題として、石炭・電気・石油・運輸などの分野では供給不足の問題が出ており、資源面の制約による需給バランスの悪化により、生産物資の価格急騰やインフレ圧力の増加を招くこともある。 今年は中国の経済発展にとって、重要な節目の年といえる。経済運営に成功すれば、引き続き安定した成長を維持できるが、失敗すれば経済が大きく浮き沈みするおそれもある。このため、マクロコントロールを強化・改善し、総合的な措置を取り、部分的な問題が全体に波及することを防ぐとともに、安定した経済運営を維持して、激しい変動を回避する必要がある。 「人民網日本語版」2004年3月9日 |