第10期全国人民代表大会(全人代)第2回会議は11日午前、北京の人民大会堂で記者会見を行い、中国人民銀行(中央銀行)の周小川行長(総裁)と中国銀行業監督管理委員会(銀監会)の劉明康主席が金融政策、金融体制改革、金融の監督・管理の問題について記者の質問に答えた。 「現在の経済にインフレの現象は出ているかどうか」との質問に対し、周行長は次のように答えた。 消費者物価指数の上昇、マネーサプライの増加がやや早いこと、貸付金の増加が早すぎることなど、昨年現れた状況に対し、中央銀行は一連の対策を取っている。主な内容は(1)再貸し付けを厳重にコントロールする、(2)過熱気味の一部業界への貸し付けを政策的な指導を強化し、必要な指示を与える、(3)法定の預金準備金比率を1ポイント引き上げる、(4)外貨の使用に関する制限措置を一部緩和し、外貨準備の負担を軽減する――など。 こうした措置により、昨年は国民経済の安定的な運営が保障された。一方、一部の貨幣政策は効果が現れるまでに比較的長い時間がかかるため、政策の妥当性についてはまだ観察が必要だ。 人民銀行は今年も引き続き、経済運営や物価情勢に関する動きに十分な関心をはらい、インフレ防止に注意するとともに、タイミング・度合いの適切な貨幣政策によりコントロールを実施していく。金利政策は貨幣政策の重要な構成部分だ。消費者物価指数は最近上昇しているが、すぐに金利を調整する必要のある段階ではない。今後の金利政策については、以前に実施した貨幣政策が今後数カ月間にどのような効果をもたらすかを十分考慮する必要がある。また今後の経済・物価の情勢について、真剣に観察し研究・分析することが必要だ。 「人民網日本語版」2004年3月12日 |