国務院の温家宝総理は5日、第10期全国人民代表大会第3回会議の政府活動報告で、中国の経済・社会発展に存在する問題と困難を分析した。
温総理は次のように指摘した。
2004年の1年間の活動を総括して冷静に見てみると、経済・社会の発展にはまだ問題・困難が少なくない。
(1)経済運営における突出した矛盾はやや緩和されたものの、根本的な解決にはまだ至っていない。農業の基礎が薄弱な状況に目立った変化はなく、穀物増産や農民増収を維持する難しさが増している。固定資産投資の増加が再び加速に転じるおそれがある。石炭・電力・石油・運輸の需給は相当に逼迫している。物価上昇の圧力も大きい。
(2)社会発展の矛盾が突出している。一部地方、特に広大な農村部で、教育、衛生、文化などの社会事業において解決を必要とする問題が多い。都市・農村間、地域間の発展格差や、一部の社会構成者の間での所得格差が大きすぎる。一部低所得のグループの生活が比較的困難で、社会安定に影響する要素が少なくない。
(3)経済・社会の発展において、一連の長期的な問題や深層の矛盾がまだ存在する。主に、▽雇用圧力が大きい▽経済構造が合理性を欠く▽第3次産業の発展がおくれている▽投資率が引き続き高く、消費率が低い▽経済成長モデルが粗放的で、資源による制約や環境への負担が増している――といった問題がある。特に、経済・社会の健全な発展を制約する体制的、システム上の問題がまだ目立っている。
「人民網日本語版」2005年3月6日
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