全国政治協商会議委員で、中国疾病予防制御センターの邵一鳴主任は11日、「エイズ予防制御条例」の草案を年内に提出する見込みがあることを明らかにした。同条例草案は責任の明確化が特徴で、政府職員がエイズ予防に力不足だった場合は責任を追及し、感染拡大の刑事責任を問われることもある。
邵主任によると、この条例は国務院の主導、衛生部の担当で、草案は現在すでに完成しており、各地方や各部門の意見を求めている。
邵主任は「これまでの関連条例と現在制定されている条例は、感染者や患者への差別を禁じ、彼らの権利を守るだけのものはあるが、大部分は原則的段階にとどまっており、こうした権利を侵害した人や機関の法的責任を追及し、それに応じた処罰を定めた条項はなかった。このため実効性がなかった。例えば治療や就学、就職などで、エイズウィルス(HIV)感染者やエイズ患者、およびその家族へのひどい差別は依然として存在している」と指摘する。
さらに邵主任は「こうした権力と義務が不均衡なエイズ予防治療法規は、社会的強者集団が長年にわたってエイズ患者を差別する根拠となり、社会的弱者集団が自分たちの合法的権利を守るすべがない状況の重要な原因の一つとなってきた。このため、エイズ患者を差別し、彼らの合法的権利を侵害する行為に法的責任を追及することを強化し、それに応じた処罰を明確化した条項を提案した」と話している。
「人民網日本語版」2005年3月12日
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