第10期全国人民代表大会(全人代)第4回会議と、人民政治協商会議第10期全国委員会(全国政協)第4回会議が3月に開かれる。2つの会議に向け、最も関心が集まっているテーマは住宅、雇用、教育など、庶民生活に密接にかかわる問題という。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。 中国社会調査所は昨年12月から、全国16都市で民間人2千人を対象にアンケートを実施した。調査の結果、最も関心が高かったのは住宅・不動産の問題で、回答者の75.3%(複数回答)が挙げた。住宅価格の上昇が続いたことで、住民生活の中で最も基礎をなす「住」のニーズは、生活にのしかかる大きな負担になっている。 次に関心が高かったのは雇用問題で、中でも事実上の失業者である一時帰休者の再就職問題には、回答者の61.7%が関心を示している。再就職や障害者の就職だけでなく、大学新卒者の就職状況にも注目すべきとの意見もあった。 3番目に挙がったのは教育問題で、回答者の58%が関心を寄せた。 医療機関の利用をめぐる困難や費用負担など、医療問題も一般庶民にとっては相変わらず現実的な問題だ。衛生部が発表した第3次全国衛生サービス調査によると、回答者の48.9%が「病気になっても診察は受けない」、同29.6%が「入院すべきでも入院しない」と答えている。今回の調査でも、回答者の53%が医療問題に関心を示した。 関心度が5番目に高かったのは、社会の公平をめぐる話題で、回答者の52.1%が関心を示した。人々の間では、市場競争をめぐる不公平が、好ましくない社会風潮の数々を生み出したと考えられている。 昨年の全人代・全国政協の時期に関心を集めた問題のベスト5は▽貧富や収入の格差拡大と分配の不公平▽不動産問題▽雇用問題▽物価変動▽「反国家分裂法」――だった。 「人民網日本語版」2006年2月24日
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