「新農村建設」が両会議のホットな話題に

中国政府はこのほど「社会主義新農村の建設」をテーマとした中央一号文書を発表した。これで、21世紀に入った後、中国政府が発表した農業をテーマとする一号文書はすでに三つ目となる。現在、北京で開かれている全人代と政治協商会議の年次総会は、「新農村建設」がホットな話題となっている。

喬占山さんは中国北西部、セン西省延安からの全人代代表であるが、自分の心の中に描く新農村の様子についてこのように語っている。

「農民の収入が増え、居住条件が整い、村全体がもっときれいになる。そして、人民の資質も更に高まり、村の基幹委員会では民主的管理が行われ、農民は真に幸せな生活を送れる」ということである。

これはまた九億を超える中国農民の共通した願いでもある。都市部と比べて、現在、中国農村の発展は立ち遅れ、農民の一人当たりの平均収入も都市部住民にはるかに及ばないのが現実である。病気にかかった時や子供の学費で困る農民は珍しくない。今回の全人代年次総会が開催される前に、記者は中国中部に位置する重要な農業地帯の一つ、河南省を訪れた。その頃、そこの農民は春の種まきの準備をしており、田畑は熱気にあふれていた。農家の鄭本立さんは記者のインタビューに答え、自分には三つの夢があると語った。

「一つ目は、農業技術の知識が田舎にまで普及し、食糧が増産できること;二つ目の夢は、農業奉仕隊が田畑や家庭までサービスを提供すること;そして、三つ目は、わが村に学校を設立し、農民はそこで農業技術や法律を勉強することができ、今後、法律で自分の権益を保護できるようになることである。」としている。

一般の農民のこうした願いは、会議に出席している全人代の代表と政協委員の中に、大きな共感を引き起こした。陳輝邦委員は、新農村の建設は多方面の内容にわたると考えている。

「経済発展、すなわち、近代化農業の建設だけでなく、インフラ建設の強化も含まれている。それから、文化、教育、医療、体育など社会事業の発展や、基幹組織の民主的管理という政治面での建設も含まれている。新農村の建設とは、単純に古い住宅を取り壊し、新しいものを建てるというふうに理解してはならない。それは農村の生産・生活と社会の全面的な発展だ」と指摘した。

2006年が、中国の農村改革と発展の道のりの中で、画期的な一年になることは違いない。温家宝総理は今年の政府活動報告の中で、このように述べている。

「今年、中央財政からの農業、農村、農民という『三農』への支出は3397億元に達し、去年より422億元増えた。複数のやり方を通じて農民の収入を増やす。合理的で安定してかつ効果的な資金投入をはかり、農村のインフラを大いに改善する。今年、全国で全面的に農業税を取りやめ、農民に実際の利益をもたらす」と明らかにした。

「CRI」より 2006年3月9日

 


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