1966年から1970年にかけては、わが国の国民経済発展の第3次五カ年計画(「三五」計画」)期である。「三五」計画は1964年年初から検討、策定されたものである。そのなかには、詳細な内容の計画案が二つあった。一つは国家計画委員会が提出した、1964年5月の中央工作会議で検討され、原則的に採択された「第3次五カ年計画(1966~1970年)の初歩的構想」(報告の要旨)である。いま一つは1965年9月に、国家計画委員会が起草し、中央の検討を経て、基本的に認可された「第3次五カ年計画の配置状況に関する報告要綱」である。
「初歩的構想」で確定された「三五」計画の基本任務は、農業、軽工業、重工業の順によって策定されたものである。①農業を大いに発展させ、異なる基準により、人々の衣食、日常用品の問題を基本的に解決する。②国防の建設を適切に強化し、難度の大きくない技術の突破に努める。③農業への支援と国防の強化に適応した基盤工業を強化すると同時に、引き続き製品の品質を向上させ、製品の品種と生産量を増加し、わが国の国民経済の建設をよりいっそう自力に頼る基礎の上に確立するため、それなりの交通運輸業、商業、文化、教育、科学研究事業を発展させ、国民経済の重点的なバランスの取れた発展を図るとしている。
中国共産党中央が提出した「戦争に備え、自然災害に備え、人民の利益を図る」という戦略方針に基づいて、1965年の9月初めに、国家計画委員会は新たに「第3次五カ年計画の配置状況に関する報告要綱」を起草した。その中で、「三五」計画は戦争に立脚し、積極的に戦争に備え、国防の建設を第一位に置き、「第三線」の建設(当時、わが国の戦略後方だとみなす西南、西北地域)を加速しなければならないと明記された。
同「報告要綱」の要請に基づき、「三五」計画期のさまざまな主要経済目標はすべて達成された。工農業総生産額は計画を超過達成し、農業総生産額は所定の額を2.2%上回り、工業総生産額は所定の額を21.1%超過達成した。新規増加した主要製品の生産能力のうち、石炭採掘は6806万トン、発電機ユニットのストックは860.4万キロワット、石油採掘は2777万トン、製鋼は652.7万トン、鉄鉱採掘は3590.1万トン、合成アンモニアは244.4万トン、化学肥料は204.16万トン、セメントは1533万トン、プラスチックは18.7万トン、綿糸紡錘は322万トン、化学繊維は1.23万トン、新規増加鉄道運営距離は延べ3894キロ、自動車道路新規増加距離数は3万1223キロ、沿海港湾荷役取扱能力は1191万トンに達した。
しかし、「三五」計画期のほとんどの経済目標を計画通り完成したが、高速度と高蓄積に対する盲目的追求により、その後の国民経済の大発展に障害をもたらした。
「チャイナネット」資料
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