第11次五カ年計画が良好なスタートを切る中、第10期全国人民代表大会(全人代)第5回会議が5日午前、北京の人民大会堂で開幕した。同日の会議には、3千人近くの代表が出席した。
午前9時に、会議をつかさどる呉邦国・全人代常務委員会委員長が「中華人民共和国第10期全人代第5回会議」の開幕を宣言。続いて温家宝総理が、国務院を代表して政府活動報告を行った。同報告は(1)2006年度の活動の回顧(2)2007年度の活動の全体計画(3)良好で迅速な経済成長の促進(4)社会主義調和社会の構築推進(5)改革の深化と開放の拡大(6)政府自身の改革と建設の強化――の6部分からなる。
温総理は過去1年間の活動を振り返り、「2006年は第11次五カ年計画を実施し、かつ良好なスタートを切った1年であり、国民経済と社会の発展は重大な成果を上げた。経済は穏やかな急成長を遂げ、経済効率は着実に向上し、改革開放は一層深まり、社会事業の発展は加速し、人民の生活にはより大きな改善があった。これらの成果は、わが国の総合的国力がさらに増強され、われわれが小康社会(いくらかゆとりのある社会)の全面的な建設という目標に向けて、またも堅固な一歩を踏み出したことを意味する」と述べた。
温総理はまた、マクロコントロールの強化と改善、「三農(農業、農村、農民)」対策の拡充、経済構造調整の加速、改革開放の積極的推進、社会事業の力強い発展、就業・雇用保障対策の着実な実施への努力、民主・法制建設の継続的強化――の7方面から、過去1年間の政府の主要活動を総括した。
さらに、「わが国の経済・社会の発展には多くの矛盾と問題がなお存在し、政府活動にもいくつかの欠点と不足があることを、われわれも直視している。第1は経済構造の矛盾が際立っていること、第2は経済成長方式の粗放さ、第3は民衆の利益に関わる際立った問題の解決不十分、第4は政府自身の建設にいくつかの問題があることだ」と指摘。
今年度活動の全体計画の報告では「今年は今期政府の任期最後の年だ。われわれはさらに気持ちを高め、謹んで職務を尽くし、積極的に進取し、いささかも怠ることなく、各活動のより良い実施に努めなければならない」と述べた。
「人民網日本語版」2007年3月6日
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