現在、中国は高齢化社会に入っており、2050年までに、中国の高齢者の数は4億人を上回り、総人口の3分の1を占めると見られている。中国は諸方面からの挑戦に直面しなければならない。
今年の政府活動報告には、「シルバー産業を発展させ、高齢化問題に積極的に対応する」ことがはっきりと打ち出され、中国はどのようにシルバー世代の増大のうねりを迎えるかという課題のための方向が示されている。全国政協委員たちもこれについて、次々と提言している。
全国政協委員・中国シルバー産業発展基金会の李宝庫会長はシルバー産業は「ライジング・サン」(新興産業)といわれており、おびただしい数の高齢者は巨大な市場ニーズをもたらすに違いないと見ている。
現在、中国にはさまざまな形のケアを必要とする高齢者が約3250万人も存在し、高齢者向けのサービス市場には大きなポテンシャルが存在している。高齢者向けのサービスには、弁当の出前、電話コンサルタント、家事お手伝い、観光ガイド、健康ガイド、ホスピスの配慮などが含まれており、いずれの分野にも望ましいビジネスチャンスが潜んでいる、と朱佩鈴委員は語っている。
当面、高齢者向けのサービスの数も質も市場ニーズを満たえないレベルにとどまっており、高齢者にとって必要な身の回り品、保健用品などを開発することは、大いにやりがいのある事業となっている、と張俐娜委員は述べている。
劉運来委員は高齢者アパートに注目している。先進諸国には、数多くの高齢者が高齢者アパートを選択しているが、中国の高齢者アパートは、投資者、規模、サービスコンセプト、管理モデルなどの面で非常に遅れている、と劉運来委員は見ている。
高齢者の衣食住、医療、保健及び精神面の消費などのニーズが増えるに伴い、社会のトータルな消費における高齢者の消費の割合も引き続き増えることになる。これは経済メカニズム、産業構造及び投資のメカニズムの変化をもたらし、シルバー産業の新興を促すに違いない。
「チャイナネット」2007年3月13日
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