中国改革開放30年の目撃者であり参加者
高尚全氏は、半世紀以来ずっと中国の改革を推し進めてきた1人だ。8年間、中国国家体制改革委員会副主任を務め、中国共産党中央の重要な文献の起草にも6回、参加した。国内外で催される様々なフォーラムにも出席し、全力を尽くして中国の改革をアピールしてきた。
今も中国経済体制改革研究会会長のポストにいる80歳間近の高尚全氏はこう語る。私は一生に一つのことだけをやり遂げることにしている、それは改革である。
高尚全氏の中国の体制に存在する弊害に対する洞察力は、大学卒業後に氏がずっと重要な部や委員会の機関で政策研究に携わってきた経歴による。1950年代の中期からは、『人民日報』などの新聞や雑誌に文章を発表し、企業の自主権の拡大や硬直化した計画経済の改革を呼びかけてきた。
1カ月前、高尚全氏は、汪洋中国共産党広東省委員会書記の招きで広東省に赴いた。そして現地のトップたちが巻き起こした新しいラウンドの「思想解放」の活動を応援し、広東省の320人以上の省や庁クラスの高官の前で、約3時間「思想の解放と体制の革新」をテーマに講演を行った。
「思想解放」は中国の改革に重要な意義を持つ
「思想の解放はとどまることがない」と高尚全氏は考えている。以前は思想の解放を必要とし、今もう必要ではなくなったのではない。これは中国各地の発展にとって現実的な意義がある。それは積極的に向上することに努め、危機意識を持ち、既存の成果に満足してはならないということだ。
中国の30年間の改革開放は、歴史的に見て未曾有の大改革、大開放であり、それは3つの言葉で総括することができると言う。つまり改革は人民のため、人民を拠り所に行われたものであり、その成果も人民が分かち合っている。「改革の究極の目的は、人々の全面的な発展のため」と話す。
「今の温家宝総理はとても骨が折れ、大変なことが起こるとその場所に駆けつけ、人々からよい評判を得ていると思う。幹部は非常に重要だが、さらに重要なのはメカニズムと制度の整備だ。私は新しい1期の政府が更に制度の整備を重視し、30年間の改革の成果を強固にすることを基礎に、新しい体制を絶えず充実させ、より大きなレベルで市場の基礎的役割を発揮するよう望んでいる。政府の本質的な機能はサービスであり、政府が本当にサービス型の政府に転じるよう願っている」と、新しい1期の政府に対しても大きな期待を寄せている。
「チャイナネット」2008年3月17日