両大会(全国人民代表大会、全国政治協商会議)の開催中、広西チワン族自治区の梁啓波代表は、「農村の最低生活保障制度の改善と向上に関する提言」の修正に追われていた。この提言の背景には、末端階層の民政作業に携わる者として、15年にわたって記録し続けてきた60冊もの「民情日記」がある。
92年から民政の仕事にかかわってきた梁氏は、毎日、多くの問題を持ちかてくる人たちと接するうちに、自分への信頼や期待を感じ取った。そしてみんながもちかけた問題をノートに記し、その問題を一つずつ着実に解決するようになっていった。
「どこへ行ってもみんなの意見や心の声を聞くように、携帯電話は24時間、電源を入れています」と、15年書き続けた「民情日記」はちょうど60冊になった。高さにすればおよそ1メートルの高さだ。
梁代表はみんなの声を北京に届けようと、春節前、貧しい人たちを訪ね歩いて彼らの要望を広くき、両大会の期間にその日記から共通の問題を選び出して大会に提出した。「末端階層の代表は、末端階層と彼らの生活、とくに貧しい層の人たちに関心を寄せなければなりません」と梁氏は強調し、農村の最低生活保障基準の向上と貧困層の生活改善を期待している。
梁氏はこう語る。「庶民から見れば、私に持ちかけることのできる問題は全て重要なことです。私は政府の民政の仕事に従事している代表なのですから、この問題をノートに書いて、庶民のために実際的なことを行うようにしなければなりません。そして人々の信頼を無にしてはならないのです」
「チャイナネット」2008年3月17日