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環境保護部の記者会見:現状と任務 |
発信時間: 2009-03-11 | チャイナネット |
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第11期全国人民代表大会第2回会議で環境保護部の張力軍副部長、呉暁青副部長、環境保護部汚染対策司の翟青司長、アセス管理司の祝興祥司長、生態保護司の荘国泰司長は11日午前11時、プレスセンターで共同記者会見を行い、中国の環境保護の現状と任務について記者たちの質問に答えた。以下は内容の一部。
昨年、全国のCOD排出量が05年より6.61%減少 温家宝総理は今年の『政府活動報告』の中で、2008年における全国の化学的酸素要求量(COD)が2007年に比べて4.42%、二酸化硫黄(SO2)の排出量が5.95%減少したと説明した。これは2007年に汚染物排出総量がともに低下して以来の新たな成果だ。昨年の全国COD排出量は2005年に比べて6.61%減少し、SO2の排出量は8.95%減少している。
各地が省エネ・排出削減を高度に重視 昨年の『政府活動報告』の中では、省エネと排出削減に関する10の措置が提出され、その後、温家宝総理は、国務院省エネ・排出削減指導チーム第2回会議を主宰して、全面的に省エネ・排出削減の作業を手配した。各地方も省エネ・排出削減を「科学的発展観」の具体的な実践として、積極的に実施している。 河北省政府は、全省の省エネ・排出削減に力を入れている省の一つだ。全省の汚染量の半分を占める30の県と企業30社に重点を置き、省政府はこの30の県の党委員会書記と県長の職務を3年間変更せず、省エネ・排出削減の計画を実行しなければ、党委員会書記や県長を免職することに決めた。 河北省人民代表大会は、毎年、河北省の国民経済と社会発展計画、財政予算を審議するように、この30の県と30社の省エネ・排出削減の作業を審議し、省政府は四半期ごとにその進展を調査して、具体的な問題の手助けを行っている。 こうした努力で河北省は、昨年、省エネ・排出削減、特に汚染排出削減の面で全国トップになり、エネルギーの使用量と二酸化炭素排出量がともに2007年より9%以上減った。
省エネ・排出削減を支持する政策が次々に登場 省エネや排出削減を支持する政策が次々に登場している。汚水処理は市場化し、多くの地域で去年、汚水処理費金は0.8元になった。電気料金については、脱硫装置を使っている発電所には、1キロワット時ごとに0.15元上げたいと申し立てており、この経済政策は去年には基本的に実施されている。 その他にも、環境経済対策である「グリーン貸付」や「グリーン証券」が更に強化された。また中央財政は特に環境保護部門の能力建設に34億元の資金を出し、省級の環境保護部門による汚染源オンライン監測システムを作り上げて、企業の排出基準の達成率がより一層向上した。
後進企業と汚染の深刻な企業を淘汰 各地は、国務院による省エネ・排出ガス削減の面での総合的計画を徹底的に実施し、後進企業や汚染の深刻な企業を淘汰する方向で多くの作業を行った。昨年末の統計データによると、全国で汚染の深刻な製紙企業計1100社を閉鎖、操業停止し、小型火力発電ユニットを1669万キロワット閉鎖、立ち遅れた製鉄の生産能力1400万トン、製鋼の生産能力600万トンを淘汰した。また、非鉄金属、セメント、コークス、捺染などの立ち遅れた生産能力を淘汰した。
排出削減のプロジェクト建設がさらに強化 去年の金融危機の影響で経済成長率は下がっているが、中央は内需をけん引して資金を調達し、省エネと排出削減へのレベルを拡大、排出削減プロジェクトの建設はさらに強化している。 全国では昨年、新たに1149万トンの汚水が処理できるようになり、新しく増えた火力発電ユニットの脱硫装置の容量は9712万キロワット。また汚水処理の割合は、2007年の62%から2008年の66%に増加し、給炭機ユニットの脱硫とユニットの装備情況も、2007年の48%から2008年の60%以上に上昇した。鉄鋼の焼結機と、企業の汚水を重点的に処理する装置もすでに使われている。
成長率8%維持の状況下でいかに環境保護法を実施? 「保増長(経済成長)」を保つというが、実際、中国政府は対外的には3文字でなく、「保増長、拡内需、調結構(経済成長を維持し、国内需要を拡大、構造を調整する)」と9文字で述べている。この9文字は一体をなすもので、それを「保増長」と3文字に略してはならない。具体的には、 第一、 経済成長を維持すると同時に、地方は「両高一資(高エネルギー消費・高汚染・資源消費」のプロジェクトを行ってはならない。 第二、 中央政府は10の業界の調整振興計画を研究・制定し、その中で構造調整の意思を十分に伝えている。「構造調整」とは立ち遅れた生産能力、高汚染、高消耗の技術を淘汰するというもの。これはわが国の環境保護の要求に合致するものである。また、今回の金融危機が構造成長のチャンスとなると見られている。 第三、党中央にしても、国務院にしても、経済成長を言う際に必ず「省エネ・排出ガス削減」を堅持するという明確な要求がある。金融危機情勢においてもチャンスは潜んでおり、中央から各省までの態度が環境保護事業の発展を有利にするとされている。
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