第7次五カ年計画(1986~1990年)

1983年に、国務院は第7次五カ年計画(「七五」計画)の起草に取り組んだ。1985年の上半期には、「国民経済と社会発展の第7次五カ年計画の策定に関する中国共産党中央委員会の提議」は作成された。この「提議」は1985年9月の中国共産党全国代表大会の審議を経て、採択された。国務院は「提議」に基づいて、計画の配置に対し、検討、測定・計算を重ね、1986年3月に策定を終了した。「中華人民共和国の国民経済と社会発展第7次五カ年計画」(1986~1990年)は第6期全国人民代表大会第4回会議に提出され、審議を経て承認された。新しい五カ年計画がスタートしてまもなく、国は完璧な経済と社会発展計画を策定した。これはわが国の社会主義計画経済史では初めてのことである。

「七五」計画の基本原則と方針は次のように定められた。①改革を第一位に置くことを堅持し、改革と建設を互いに適合させ、互いに促進しあうようにする②社会総需要と総供給の基本的なバランスを保ち、国の財政、貸付、物資と外貨のそれぞれのバランスと相互間の総合的バランスを保つ③経済効率の向上、特に製品の品質の向上を重要な位置に置き、経済効率と発展のテンポ、品質と数量の関係を上手に処理する④社会の需給構造の変化と国民経済現代化の要求に適応し、産業構造をさらに合理的に調整する⑤固定資産投資規模を適切に確定し、投資構造をさらに合理化し、エネルギー、交通、通信と原材料工業の建設を加速する⑥建設の重点を既存企業の技術改造と改築・増築に転換し、内包型の拡大再生産の道を歩むことにする⑦科学、教育事業の発展を重要な戦略的位置に置き、科学技術の進歩を促し、知的開発に力を入れる⑧対外開放をさらに拡大し、国内の経済建設と対外経済技術交流の拡大とをよりよく結びつける⑨生産を発展させ、経済効率を向上させた上、さらに都市・農村の人々の物質・文化生活を改善する⑩物質文明の建設を推進すると同時に、社会主義的精神文明の建設を強化する⑪さまざまな事業の中で刻苦奮闘し、勤勉と節約を旨として国を建てる精神を発揚することを堅持する。

「七五」計画期、国民経済と社会発展の主要任務は次の通りである。

1、 経済体制改革のために良好な経済環境と社会環境をさらに作り出し、社会の総需要と総供給の基本的なバランスを保つことに努め、改革をさらに円滑に進展させ、5年間、またはもう少し長い期間をかけて中国の特色を持つ新しいタイプの社会主義経済体制の基礎を基本的に固めるようにする。

2、 経済の安定した持続的成長を維持し、固定資産投資総額をコントロールすることを前提として、重点建設項目、技術改造、知的開発に力を入れ、物質、技術、人材の面で90年代の経済と社会の持続的な発展に必要な後続力を準備すること。

3、 生産を発展させ、経済効率を向上させるとともに、引きつづき人々の生活を改善すること。

「七五」計画には次のような経済発展の目標が定められている。経済効率を絶えず高めることを前提として、5年間に全国の工農業総生産額が38%伸び、年平均6.7%増加するとしている。その中で、農業総生産額は年平均4%、工業総生産額は年平均7.5%、5年間の国民総生産は44%で、年平均7.5%成長となる。1990年には、わが国の主要工業製品・農業生産物の生産高は以下の目標を達成する。食糧生産高は4億2500~4億5000万トン、綿花は425万トン、発電量は5500億キロワット・アワー、原炭は10億トン、原油は1.5億トン、粗鋼は5500~5800万トン、各種貨物運送量は94億トン、全社会固定資産投資は1兆2960億元。そのうち、全人民所有制部門の固定資産投資総額は5年間で8960億元、(基本建設投資は5000億元、設備の更新・改造投資は2760億元、その他の投資は1200億元)、5年間で新規増加固定資産6000億元とする。九年制義務教育を逐次推し進め、5年間に高級専門人材500万人を育成し、「六五」計画期より、1倍増えるようにする。輸出入貿易総額は5年間で35%伸び、外資の利用と先進技術導入の規模をさらに拡大する。都市・農村住民の実質消費水準は年平均5%伸びることになっている。この5年間で国の財政、貸付、物資、外国為替の基本的なバランスを引き続き維持する。

「チャイナネット」資料


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