今や、中国の軍隊はより開放的、より自信のある姿勢で、国際軍事分野において、多層的、多方面、多ルートの協力を積極的に強化し、地域緊張情勢を緩和し、各国との相互信頼を醸成し、地域における平和･発展及び経済の繁栄のため、良好な国際環境を創り出している。

近年、中国の軍事外交は｢軍事協力の強化｣をテーマとし、相互安全の実現及び世界平和の擁護の面で、豊かな成果をあげている。現在、中国は自国の安全確保能力を強めると同時に、国際情勢の緩和、世界平和の擁護のための重要な推進力となっている、と軍事科学院戦争理論・戦略研究部の軍事専門家王新俊氏は語っている。

軍事外交の突破は以下のとおり。

中米の軍事関係が双方の努力のもとで大きな進展を見せた。2005年10月及び2006年5月に、中米両国の軍事トップは相互訪問を実現し、これは1999年にアメリカの軍隊がユーゴスラビア駐在中国大使館を爆撃して以降はじめての訪問となった。2006年9月及び11月に、中米海軍が前後してアメリカ及び中国の海域で合同軍事演習を行った。これは中米両軍にとって史上初めてのことでもある。

同時に、中ロのほうにも喜ばしい成果が見られる。2005年8月には、中ロ両国軍隊は｢平和の使命｣をテーマとする大規模な合同軍事演習を行い、中ロの軍事関係の発展の新たな局面を切り開いた。2005年9月には、中国は24カ国の軍事オブザーバー及び中国駐在武官を、北京軍区が組織した｢北剣―2005｣装甲師団対抗演習を見学のため招いた。また、近年、中国の軍隊は諸国との合同軍事演習、合同反テロ協力の面で新たな記録を打ち立てた。

既存の軍事関係をさらに発展させることをも促している。2005年及び2006年には、各加盟国の努力によって、上海協力機構は首脳協議政策決定メカニズムをさらに充実させ、協力分野も絶えず広め、将来の協力事業についても具体的かつ実行可能な計画を制定した。中国とASEAN諸国との非伝統的分野における協力も発展しつつあり、将来のより緊密な協力のため、確固とした基礎を打ち固めることになった。2005年11月―12月の間に、中国海軍はパキスタン、インド及びタイの海軍とともに合同軍事演習を行った。

現在、中国人民解放軍は開放協力、平等信頼、互恵共栄の新時代を切り開き、発展途上国との軍事信頼及び安全協力を実現させることをも願うとともに、すべての先進国との協力・信頼関係を保ち、地域ひいては世界の平和及び安定をともに維持することをも願っている。

｢チャイナネット｣2007年1月26日