日本メディアによると、日本のある企業がこのほど主催した「真の近現代史観」をテーマとする懸賞論文で、田母神俊雄氏は日本の過去の侵略の史実を美化し、中国に対する侵略と朝鮮半島における植民地支配を「条約に基づいたもの」とし、日本が背負う「侵略国家」の罪名を濡れ衣だと訴えた。さらに田母神氏は、日本国憲法が禁止する「集団自衛権の行使」も主張した。
報道によると、田母神氏の論文は10月31日に最優秀賞に選ばれ、同日中に同社のウェブサイトに掲載された。日本の麻生太郎首相は同日夜、首相官邸で会見し、田母神氏が侵略の史実を否定する論文を発表したことについて「適切じゃない」と表明した。日本政府高官も同日夜に強い不満を表明し、田母神氏の論文には「確信犯」の疑いがあり、これまでの政府の方針に矛盾するとの認識を示した。いわゆる集団自衛権とは、日本と緊密な関係にある国が武力攻撃を受けた際に、日本に対する直接攻撃でなくても、日本が武力をもって反撃する権利を有することを指す。日本の憲法解釈は集団自衛権の行使を禁止し、自国が攻撃された際の武力行使である個別的自衛権の行使のみを認めている。
「人民網日本語版」2008年11月3日 |