ワシントンで会見したラッド首相と胡錦涛主席。
胡錦涛国家主席は16日、米ワシントンでオーストラリアのケビン・ラッド首相と会見し、今回の金融サミットは大成功を収めたと評価した。そして、会合で達した共通認識を実行に移すため、次の段階は関係当局の共同努力が必要になると指摘し、次のように話した。
現在金融危機は依然として総体的に厳しい状況だが、国際社会が有力な対策を講じ、金融危機の蔓延と拡散に歯止めをかけ、自信を増強・回復し、金融市場の安定をできるだけ早く回復することが先決だ。マクロ経済政策の調整を通じて、通貨・財政の手法を十分に利用して経済成長を促進し、世界的な経済の衰退を抑制しなければならない。世界の金融システム改革を着実に進めることで、国際金融市場の安定維持や、世界経済の発展、それに世界各国の人々の利益にプラスとなる。金融危機対策として、中国側が打ち出した経済成長を促進して内需を拡大する一連の政策が、中国の経済成長をけん引し、世界経済の安定にも積極的な役割を果たすと信じて止まない。これらの措置はオーストラリア企業にもビジネスチャンスを提供することになる。双方がこのチャンスをつかむことで、両国の経済・貿易関係はいっそう促進されるだろう。
ラッド首相は、中国がこのほど打ち出した経済成長を促す一連の対策について、「中国経済にとっても、世界経済にとってもいい知らせだ」と述べ、1997年にアジアで金融危機が起きた時に中国がとった政策が地域の経済回復と発展に積極的な役割を果たしたと指摘。今回も中国は同じような行動をとったとして、前向きな評価を示した。
「人民網日本語版」2008年11月18日 |