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米メディア:中国でブッシュ大統領は依然人気
発信時間: 2009-01-20 | チャイナネット

北京民族文化宮のホールに入ると、目に飛び込んで来るのが、ジョージ・W・ブッシュ大統領のビデオ画面だ。大統領は中国の経済成長を称賛している。

この米国第43代大統領は再び展覧会に姿をみせた。大統領は妻と一緒に2008年北京オリンピック会場で米国の国旗を振る、胡錦涛国家主席と人民大会堂内で儀仗隊を閲兵する……。

ブッシュ氏は恐らく米国ひいては世界で退任前の支持率が最低の指導者であるかも知れないが、中国ではむしろ大統領のファンは多い。中米国交回復30周年を記念する展覧会で、北京はブッシュ大統領の10数枚の写真を展示した。

ブッシュ大統領がじき退任することから、多くの中国人が大統領への好意を表し始めている。彼らは大統領を「小ブッシュ」と呼んで、父親の第41代大統領の「老ブッシュ」と区別している。

茅保樹という原子力の専門家も先週火曜に始まった展覧会に参加した。茅氏はこう話す。「ブッシュ氏は外交政策、とくにイラク問題で過ちを犯したが、中国人にとって、彼は本当の友人だ」

多くの中国人はブッシュ政権の自由貿易政策を称賛しており、この政策は中国経済が過去8年間に繁栄を遂げる手助けとなった。また、ブッシュ政権が台湾の陳水扁前「総統」に対して加えた圧力も称賛。ブッシュ大統領が北京オリンピックに出席したことはさらに多くの中国人を感動させた。当時、多くの国の指導者はいずれも中国の人権問題を批判し、大統領にオリンピックをボイコットするよう促した。

茅氏は「私たちは永遠に、この世界で最も発展した国の指導者が圧力をはねのけてオリンピックに参加したことを忘れないだろう」と話す。

展覧会でことのほか人気を集めた写真が、ジョージ・H・W・ブッシュ氏(老ブッシュ)が74年に北京故宮の前で撮ったものだ。当時、米国の駐中国大使で、ゆったりとした気分で自転車に乗っている写真。これは中国メディアに幅広く引用された。

米国商会のトマス・J・ドロレー氏は「一般的に言って、中国は年長者と実力を尊重する国だ」と指摘。ドロレー氏は先週、北京に到着した後、中米国交正常化30周年について講演した。

ドロレー氏は「これには長い歴史がある。中米関係の正常化は、ヘンリー・キッシンジャーとリチャード・ニクソンから始まり……その後は、米国の現職のブッシュ大統領と中国との関係となった。父親と9.11後の混乱した局面はブッシュ氏に大きな支援を与えた」と強調する。

中国の政治学者も、9.11事件はブッシュ政権の中国の見方を転換させるカギとなった、と見ている。00年の大統領選で、ブッシュ氏は中国を「戦略的なライバル」と表現。就任後、様々な手段を講じて台湾を防衛すると確約したことで、再び中国人を激怒させた。

復旦大学の米国研究者である沈丁立氏は「9.11後、事情は変わった。中国はブッシュ氏に支援の手を差し伸べ、テロとの戦いを支持することを確約した」と話す。さらに、北京(中国政府)もテロ組織「東トルキスタン」摘発の問題では米国の支持が必要だと感じた、と指摘する。

また、沈氏は「一貫して、ブッシュ氏は国家の安全と利益にかかわる際には、中国は非常に重要な友人だと認識していた」と強調する。

(原文は米ロサンゼルスタイムズ紙の記事である)

「チャイナネット」 2009年1月20日

 

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