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中国海軍 新式艦艇は世界レベルのC3能力を保有
発信時間: 2009-03-17 | チャイナネット

C3システムとは、指揮、コントロール、通信システムの略称だ。艦艇の戦闘力を引き上げる利器とされるC3システムが完璧かどうかは、海軍の近代化をはかる上で重要な基準である。

米国の「シグナル」誌は、「中国の戦艦はC3の新しい要求に努力する」という文章を掲載した。その中で米海軍水面作戦センターのジェンムズ・C・バセット氏は、中国海軍発展の歴史を振り返り、C3システムの重要な影響を検討している。

80年代:西側の技術を吸収

遠洋作戦での抑止力を発展させる各国の海軍にとって、強いC3能力は不可欠だ。しかし中国海軍は長い間、自らを「沿岸の防衛力」と考えていたため、C3面への要求はそれほど緊迫していなかった。しかしこの20年、「遠洋に向かう」という中国海軍への呼びかけが徐々に強まり、C3システムの発展は加速しつつある。

中国海軍のC3システムの構築は主に3つの段階だ。1990年代まで「旅大」級駆逐艦と「江湖」級護衛艦は中国海軍の三大艦隊の主力艦であり、基本的な通信能力しか持っていなかった。また艦載兵器やセンサーも、「一対一」という分散式装備で、西側はいうまでもなく、ソ連と比べても大きな差があった。

しかし欧米諸国との関係緩和をきっかけに、中国海軍は先進的な技術に触れるチャンスを手にする。全般的なレベルは低かったが、中国海軍は自分の能力に見合った遠距離航行を行った。

例えば1974年の西沙海戦や、1980年の遠距離運搬ロケットの発射試験だ。中国海軍は1988年から1989年にかけて、南沙群島の主権を示すために、南中国海で大がかりな軍事演習を実施している。

90年代:国産装備は正しい軌道へ

90年代の10年間は、中国のC3システム発展の第二段階である。軍事工業の生産部門は、様々な兵器やコントロール装置、センサーを1つのプラットフォームに統合しようとした。実験の一部として、最後の二隻の「旅大」級駆逐艦(165、166)は、フランス製の火器管制装置(FCS)とデータトランスミッション装置を真っ先に取り入れ、その後、第2代の駆逐艦(112と113)も、同じようなデザインを取り入れている。

1991年に完成した「江衛」級護衛艦は、これらの試験段階の成果を代表するもので、排水量は1700トンしかなかったが、同艦のC3システムは初めて国産のデータベースを統合し、その前の艦艇より大きな進歩を遂げた。

C3システムから初歩的な支持を得た中国海軍の遠距離航行能力も大いに向上し、2001年の海南島中米軍用機衝突事件や1996年の「台湾海峡危機」の際の中国潜水艇部隊の行動は、このような進歩が確かにあったことをはっきりと示している。

21世紀:新式の艦艇は世界先進レベル

2000年から今に至るまで、中国海軍のC3システムは成熟期に入った。この間に建造された051C、052B/C型の駆逐艦、054型の護衛艦は、世界先進レベルのC3能力を保有している。その中で、170と171は、JY10Gという型式名称のマルチ・ミッション・インフォメーション・プロセシング・システムを装備しており、様々なレーダーデータを統合して、戦場で指揮することができる。

80年代の状況とは違うが、これらの装備はロシアがバックにあり、ロシアのソブレメンヌイ級駆逐艦のデザインを参考したようで、中ロの海軍が実施する合同演習に便利だった。

中・大型の艦艇のほかにも、中国は2004年に022型のモーターボートを作り始めた。このような多くの用途があるプラットフォームは自動化のレベルが高く、主力艦と同じ規格のHN-900型のデータベースのアンテナを装備しているため、いつでも味方からの情報を得ることができる。

 

「シグナル」誌に掲載されたこの文章は、中国のC3システム整備での進歩を肯定し、中国産の新艦艇が世界先進レベルに達していると評価する一方、「近代化の戦争に参加できる中国の艦艇は、駆逐艦17隻、護衛艦4隻、潜水艇12隻しかない。ほかはC3能力がなく、あるいは一部だけ装備している。そういう意味では、中国海軍が正真正銘の遠洋作戦力を行うまでには、まだ大きな差がある」と総括している。

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