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2月18日にスリン・ピッスワンASEAN事務総長(右)を訪問した薛大使(左) |
中国の薛捍勤・駐ASEAN大使は6日「温家宝総理による一連の東アジア首脳会議への出席は、中国によるまた新たな重大な周辺外交活動だ。今回の訪問は自信を高める旅、実務協力の旅、発展を促進する旅になると信じている」と述べた。新華社が伝えた。
タイのアピシット首相の招待を受け、温総理は4月10日から12日にかけて、パタヤで開催される第12回ASEAN+1(中国)首脳会議、第12回ASEAN+3(中日韓)首脳会議、第4回東アジアサミット、中日韓首脳の朝食会に出席する。
薛大使は「温総理の今回の会議出席は、世界金融危機の持続的な拡大という厳しい時期に行われる。温総理は東アジア各国首脳と共に、金融危機対策、共同発展促進の大計を討議するとともに、東アジア協力の促進に向けた中国の提言と措置を発表する」と述べた。
会議の最大の注目点については「今回の東アジア首脳会議では、危機対策協力を中心に、マクロ政策、具体的措置、自信と意志など多方面から一連の声明や提言を発表し、行動を調整する」と指摘した。
世界金融危機の持続的拡大を前に、東アジア各国が協力を強化すべき分野として、薛大使は次の3点を挙げた。
(1)域内金融協力を強化し、チェンマイ・イニシアティブの多角化プロセスとアジア債券市場の設立を積極的に推進する。
(2)農業・食糧・貧困削減・エネルギー・非従来型安全保障・人的資源分野の実務協力を強化し、投資・貿易の円滑化で積極的に協力を展開し、危機対策の堅固な基盤を固める。
(3)協調を強化し、国際金融システム改革を推し進め、国際金融システムにおける発展途上国の代表性を強化する。
薛大使は「中国とASEANの関係はさらなる発展のチャンスを迎えている。今回の首脳会議で中国とASEANは投資協定に締結するが、これは双方のFTA交渉の妥結を意味する。私たちは計画通り、2010年に中国・ASEAN自由貿易区を全面的に創設する。双方は農業・インフラ整備・相互ネットワーク通信・エネルギー・科学技術・人と文化・メコン川流域開発分野の協力も強化する」と表明した。
「人民網日本語版」2009年4月10日