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中国、ASEANに150億ドルの貸付を提供
発信時間: 2009-04-13 | チャイナネット

中国国務院の温家宝総理は、11日開催の東アジアサミットに出席するために10日、タイの海浜都市パタヤに到着したが、タイの国内情勢により、タイ政府は今回の会議を延期することを決めた。温総理が帰国する中で、同行した外交部の楊潔チ部長は次のように情況を説明した。

 

会議再開に中国は積極的に参加

「国際金融危機は引き続き拡大しながら深まっており、アジアの国にも深刻な影響を与えている。協力を強めともに困難な局面を抜け出そうという東アジアの国々の願いは非常に強い。ある時期、タイの国内情勢は安定せず、反政府デモもエスカレートしていたが、タイ政府はこの局面をコントロールし会議を順調に開催すると何度も表明しており、東南アジア諸国連盟(ASEAN)も中国が今回の一連の会議で重要な役割を果たすよう期待していた。温家宝総理が予定通り会議に出席したことは、東アジアの協力を促す中国政府の誠意や責任、自信を示している」

「残念なことは、ASEAN諸国や中国、日本、韓国の指導者が続々とパタヤに到着した後、反政府デモに参加した大勢の人がメイン会場を取り囲み、交通も込み合っていたため、各国の代表団は会場に出入りすることができなかった。こうした状況の中、中国の代表団はずっと落ち着いており、冷静で辛抱強く待ちながら情勢が好転することを期待していた。また責任ある態度で、タイやASEAN諸国、日本、韓国と連絡を取り、温総理は関連諸国の指導者と交渉して最後まで努力した」

「温総理はタイを離れ帰国する前に、空港でASEANの一部の国の指導者と会見し、会議を再開する条件が整えば、中国は相変わらず積極的に参加する決意を重ねて表明した。各国の指導者はこうした温総理の誠意や自信に感動し、高く賞賛している」

 

ASEANに150億ドルの貸付を提供

楊潔チ部長によると、温総理は今回の会議で、ともに危機に対応し、東アジアの協力を推し進める一連の重要な政策の考えを示す予定だったという。一連の考えは主に次のような内容が含まれる。

①中国・ASEAN自由貿易区『投資協議』の調印。②100億ドルの基金を設立し、中国・ASEANインフラ整備とネット化の建設強力を推し進める。③今後3年から5年の間に、ASEAN諸国に17億ドルの優遇貸付を含む150億ドルの貸付を提供。④ASEANの発展していないカンボジアやラオス、ミャンマーなどの国に、総額2億7000万元の特別援助を提供し、「中国・ASEAN協力基金」に500万ドルを増資。⑤「東アジアのコメ緊急備蓄」プロジェクトに、30万トンのコメを備蓄する。⑥今後5年間に東アジアサミットの発展途上国で中国政府奨学金を受ける2000人の留学生を増やし、公共管理専攻の200人の院生に奨学金を出す。また「10+3協力基金」に90万ドルを寄付する。

「チャイナネット」2009年4月13日

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