胡錦涛国家主席は30日午後北京で、中国を公式訪問中の日本の麻生首相と会談した。会談で、胡主席は、「中国は日本と共に努力し、両国間に存在する問題と意見の食い違い、特に、歴史問題を適切に処理し、中日関係の政治的基盤を絶えず強化し、戦略互恵関係の健全かつ安定的な発展を確保していく」と述べた。
胡主席は、「当面の国際金融危機が深刻化している下で、また、両国の貿易額が著しく低下している状況の下、双方は情報交換や政策協調を強化し、協力ルートを拡大し、省エネや環境保全、情報通信、ハイテク技術などの分野における協力を強化していくべきだ。また、効果的な措置を講じて、両国の貿易と投資の安定的な成長を一日も早く回復していく必要がある。そして、双方は10プラス3、東アジアサミット、中日韓などの地域における協調を強め、アジアや世界の平和、安定と発展を促進させていくべきだ」と述べた。
これに対し、麻生首相は、「中日両国は地理的に永遠に隣国であり、政治や経済などの分野で好ましい協力関係を結んでいる。日中戦略互恵関係は絶えず発展し、両国の未来に強固な基盤を築いた」と述べました。そして、「今回の訪問は豊かな成果を収めた。双方がハイレベルな意思疎通を保ち、幅広い協力を行い、国際金融危機対策における協調を強化するほか、両国青年の交流や両国関係の発展を推進させていくことを希望する」と述べた。
麻生首相はさらに、歴史問題について、1995年と2005年の首相談話で、歴史を鑑みとし、未来に向かう日本政府の立場が表明されたが、この立場は変わっておらず、今後も変わることはないと述べた。
「中国国際放送局 日本語部」より 2009年5月1日