外交部の秦剛報道官は18日の定例会見で、アジア開発銀行(ADB)の報告「インド国別パートナー戦略(2009-12年)」に関する質問に、「アジア開発銀行はこのほど、中国側の重大な懸念を顧みず、中印の領土係争地域に関わる報告『インド国別パートナー戦略』(2009-12年)」を採択した。中国側はこれに強い不満を表明する。この行為によって、中印間に巨大な領土係争が存在するという事実を変えることはできないし、中印の国境問題に対する中国側の根本的立場を変えることもできない」と述べた。
秦報道官は「アジア開発銀行は地域的な開発機関であり、加盟国の政治問題に介入すべきではない。アジア開発銀行は今回の行為によって、その名誉を著しく毀損し、また、加盟国の利益も損なった。中国政府は、効果的な措置を講じて、これによる劣悪な影響を取り除くよう、アジア開発銀行当局に強く要求するものである」と指摘。
秦報道官はまた「アジア開発銀行の重要な加盟国の1つとして、中国は一貫して、発展途上国の発展を支援する上での同行の積極的な役割を支持している。中国は他の加盟国と共に、地域の社会・経済事業の発展を促進していきたいと考えている。中印国境問題に関しては、中国は一貫して、両国が二国間交渉を通じて、公平で合理的な、また双方共に受け入れ可能な解決案を共同で模索することを主張している」と述べた。
「人民網日本語版」2009年6月19日 |