スペインの左翼誌「レベリオン(反乱・反逆の意)」はこのほど、イラン大統領選の不正行為に関する情報が急速に広がり、ムサビ元首相の支持者と現職アフマディネジャド大統領の支持者が街頭で対立していることについて、「これらすべては、米中央情報局(CIA)が陰で煽動している。イランは再び『新しい転覆手段』の実験場と化した」とする記事を掲載した。
「CIAとイラン実験場」と題するこの記事は、「目的達成のためにCIAが今回頼っているのは、全く新たな兵器??すなわち、携帯電話のコントロールなのだ」と指摘する。
記事は「英米とイスラエルの情報機関はすでに、携帯電話の広範な利用を基礎とする心理戦戦術を練り上げ、かつこれをイランに用い、センセーショナルな情報を散布することで、民衆の間に強い不満を誘発している。まず選挙当日の夜に、護憲評議会がムサビ氏に当選を伝えたとの情報をショートメッセージで散布した。このため数時間後に行われた、アフマディネジャド大統領の当選という政府側発表は、大きなペテンのように映った。だが3日前まではムサビ氏も、アフマディネジャド大統領が大勝すると見ていた。米国の調査機関も、アフマディネジャド大統領の得票率がムサビ氏を20ポイント上回ると予測していたのだ」と指摘。
さらに「その後、SNSやTwitterの利用者も、政治危機や街頭抗議活動に関する真偽の定かでない情報を、携帯電話のショートメッセージで受け取り始めた。こうした匿名の情報は、銃撃や多数の死者に関する内容が大多数だが、こうした情報は現在もなお確認されていない。同時にCIAは、引き続き混乱を煽動するよう、米英などにいる反イラン分子をそそのかした。こうした工作のために、人々はTwitter上の情報の信憑性を見分けることができなくなっており、こうした情報を流したのがテヘランでの抗議活動の目撃者なのか、それともCIAの特殊工作員なのか、誰も知らない。その目的は、さらに大きな混乱を引き起こし、イランを内乱に追い込むことにある」と報じている。
「人民網日本語版」2009年6月24日 |