資料写真:梁光烈部長
中国国防部の梁光烈部長は、国防と軍隊建設などの問題について記者の質問に答え、以下のように語った。
防衛作戦能力の向上
新中国成立後の61年間は全体的に平和な状態だったが、平和は天から降ってくるものではない。現在の世界情勢を見ると、世界的な戦争になることはないが、一部地域で突発的な事件が起きたり、偶発的な事故が軍事争いに発展することも排除できない。中国には「天下安しといえども、戦を忘れば必ず危うし」という言葉がある。私たちは平和な時代に生きているが、戦争を忘れてはいけない。
中国軍はこの5年間、各戦略に向けた軍事闘争の準備を進め、情報化の条件下の防衛作戦能力を大幅に向上させた。まず、戦闘精神の育成を強化し、士官・兵士の意志と行動を鍛え上げた。2つ目に、機械化の条件下の軍事訓練から情報化の条件下の軍事訓練への転換を全面的に推進した。3つ目に、新装備の制度確立を積極的に進め、新装備の作戦効果を大いに発揮した。4つ目に、戦場基地と各種の関連設備の建設を絶えず強化した。最後に、現代の国防動員体制の確立を加速化した。
現代化レベルの向上
中国軍は機械化・情報化の複合的発展を急速に進め、現代化レベルを大幅に向上させた。以下の点で比較的大きな変化が見られる。
1. 部隊編成が合理化。現在の軍隊人員の中で、海軍、空軍、二砲部隊(戦略ミサイル部隊)が占める割合は増加し、陸軍の割合は減少している。軍全体を見ると、技術兵の割合が比較的大きく、一般兵は以前より大幅に減った。
2. 士官・兵士の素養が向上。1998年、本科以上の学歴を持つ軍幹部はわずか25.8%だったが、今では80%に達し、10年前の3倍以上になっている。博士号や修士号を持つ軍師もいる。
3. 武器・装備が急速に発展。多くの新型武器・装備が次々に導入され、戦闘機「殲-10」、早期警戒管制機「kj-2000」、地上発射巡航ミサイル「長剣10」、99式戦車など中国が自主開発した先進的な武器・装備は国民の志気を奮い立たせ、国と軍の威力を高めた。
4. 後方支援のレベルが大幅に向上。
「中国軍は新世紀・新段階の歴史的使命を果たす」
中国軍は一部の重要分野における改革に力を入れてきた。例えば、世界の新たな軍事変革や発展に合わせ、軍の体制や編成を調整し、部隊編成を合理化した。また、作戦要求に応じ、作戦の指揮体制を整備したなどだ。同時に、予備力の調整を強化し、全国の基幹民兵の数を1000万人から800万人に減らし、予備役の数を60万人から51万人に減らした。
今後は、2020年までに機械化をほぼ実現し情報化の建設で重大な進展をはかるという目標に向かって、部隊の軍事力を向上させ、情報化の条件下の局所戦争に勝ち、軍事使命を多様化させ、新たな段階で歴史的使命を果たせるよう努めていく。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年12月29日