米誌:J20を詳しく分析 最大の懸念は長距離攻撃

米誌:J20を詳しく分析 最大の懸念は長距離攻撃。

タグ: J20 ステルス レーダー

発信時間: 2011-01-20 17:02:18 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国のステルス戦闘機「殲20」(J20)について、その性能は米国の「F35」を圧倒、「F22」に追いつこうとしているや、米国のアジア太平洋における地位を揺るがすなどと騒ぎが大きくなる中、いち早くJ20の登場に目をつけた米航空機専門誌「Aviation week」は15日、米国はメディアが言うほど中国のステルス戦闘機のことを心配していない、米国の中国周辺の軍事力にはステルス機を発見する力があると伝えた。とはいえ、ステルス機に対抗するのは各国空軍にとってはまだ厄介なことだとアナリストは分析する。

同誌の「攻撃を受けやすい中国のステルス戦闘機J20」と題したこの記事は、西側メディアとしては最も詳しくJ20のステルス性を分析している。同記事によると、中国のインターネットに流れた写真から、J20が使っているステルス技術がはっきりわかる。同機の外観はF35とF22に類似しており、この設計だとJ20は前後方向のレーダーの反射信号が非常に小さく、機体両側の限られた角度だけが反射がやや大きい。J20がF22と同じ「戦闘機任務計画システム」を採用していれば、敵のレーダー配置によって航路図を設計し、戦闘機の反射面が最も小さい方向を常にレーダーに向けることができるか、或いは反射信号がごくわずか敵方のレーダーに捕らえられたとしても追跡されることはないという。

さらにJ20のステルス性の弱さを指摘し、「中国のステルス戦闘機設計の最大の不確定さ」はエンジン尾部の噴射装置にあり、原型機の噴射装置を取り付けていれば、後部のレーダー反射の可能性が大きく増すと説明。J20の細かい状況はまだ不明としつつも、そのステルス効果への影響は非常に大きいと予測する。例えば、▽航空機のアンテナは機体スキン(外皮)と一体化し▽特定の周波数の電磁波に対して単一方向の透明な材料で覆い▽頻繁にスイッチを入れる必要があるシステムの検査口も離着陸装置や兵器の格納スペースにひとまとめにする--などしてステルス効果に影響を与えないようにしなければならないが、これだと重量がさらに増すことになる。

こうしたJ20のステルス効果の欠点のほかに、米空軍はすでにステルス戦闘機を発見する能力を備えていると言及。中国の新型戦闘機に対してそれほど不安になる必要はないと述べた。現在、急速に開発が進む対ステルス技術がすべてのステルス戦闘機を脅かしつつある。特に先進的な防空システムがより巨大でより大出力のAESAレーダーを使うようになってから、現在のステルス技術が戦闘機の安全性をどれだけ確保できるか疑問の声があがっている。中国のJ20が急速に進む反ステルス技術に対応したければ、途方もない発展計画が必要となる。

米軍にステルス機を探知する手段があるとしても、ステルス機をいかに撃ち落すかという難題がまだ残っている。ステルス戦闘機を発見・識別する手段のない状況では各国空軍の現在の戦闘方法は手も足も出ないだろう。戦闘機のレーダーを頼りに探知を行えば自らの位置を暴露してしまい、却って攻撃を受けてしまう。視程外距離で目標を発見したとしても、今の中距離空対空ミサイルでは目標に照準を合わせ的中できるか疑わしい。将来、ステルス戦闘機時代の空中戦をどう戦うかは、米空軍をも困惑させている。米空軍の研究によると、ステルス機を攻撃する最善の方法は離陸前に地上で撃破してしまうことだという。しかし通常の攻撃手段を使ってこの目的を達成する場合、膨大なシステムと多くの支援、抑制手段が必要になる。まさにこれが同誌が最も懸念することだ。そして、J20はこうした任務を遂行できる長距離攻撃機かもしれないとの見方を示した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年1月20日

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