資料写真:綜合テストを終えた宇宙ステーション「天宮1号」
中国の新型ステルス戦闘「殲(J)20」搭載液晶情報表示システム責任者の呉華夏氏は3日北京で、J10とJ20に搭載してテストが行われた情報表示システムの核心技術は今年下半期に打ち上げられる宇宙ステーション「天宮1号」に活用される可能性があると明らかにした。
全国人民代表大会代表で国家特殊表示工程技術研究センター主任である呉華夏氏は新華社の取材に対し、戦闘機に搭載する情報表示システムは航空機の「目」であり、J20のあらゆる飛行や制御操縦が単独のスクリーンで行えると説明した。ヘルメットに取り付けられた表示システムと合わせて使えば、操縦士の視野が広がり、自動操縦のレベルが高くなる。
中国軍部は今年初め、新型戦闘機の初めての試験飛行を行い、国内外の注目を集めた。
呉氏によれば、今年下半期に打ち上げ予定の天宮1号に使われるマルチ液晶表示システムは必要な使用年数に応じて多くの改良が加えられた。
将来的には天宮2号に使われる表示システムは信頼性ある長期使用がさらに求められる。システムが宇宙で放射線の影響を受けないよう、研究者は開発に力を入れている。
今後の有人飛行で宇宙飛行士も改良型情報表示システムを取り付けたヘルメットを着用することになる。
中国はすでに独自に情報表示システムの算法核心技術を開発したが、コンピュータチップや新素材などの基礎技術では依然として先進国との間に開きがあり、関連応用技術の発展を制約している。
J20に搭載されている情報表示ディスプレイは、専用メガネをかけなくても3D立体映像が見れる製品の開発など幅広い民用化も期待されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年3月4日